アフターコロナによって、さまざまなイベントが動き出している。そして日本の夏の風物詩といえば、花火。できれば、都内の花火大会でも開催場所の近くに住んで、歩いて気軽に見に行けたらいいですよね!
そんななか、不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」を運営するLIFULL(東京都千代田区)は2023年6月27日、都内の家賃相場を調査した「花火大会会に徒歩でいける家賃の安い駅ランキング(東京編)」を発表した。
調査によると、ランキングの上位には、葛飾区内の下町エリアや、オフィス街至近のエリア、山手線への乗り換えも便利なあの駅など、花火大会も楽しみながら生活もしやすそうな街がそろった。
調査結果に対して、「LIFULL HOME'S」チーフアナリストの中山登志朗氏は「年に1度のイベントを視野にいれた物件探しも、心豊かに過ごす上で大いにアリです」とランキングの活用を勧めている。
7月下旬から始まる「花火大会」をチェック!
この調査では、東京都内で開催される主な花火大会に徒歩で行ける駅を探った。対象物件は「LIFULL HOME'S」に掲載された築40年以内、駅徒歩20分以内、専有面積15平米以上40平米未満の賃貸物件。家賃相場は、管理費を含む月額賃料から中央値を算出した。抽出期間は、2022年5月から2023年4月まで。
さっそく、単身向け賃貸物件のうち、花火大会から駅が近くて、家賃相場が安い駅のランキングを見てみよう。
堂々の1位に輝いたのは、葛飾区の「金町駅」「京成金町」「新柴又」となった。家賃相場は6万6000円。約2万発の花火が打ち上がる「第57回葛飾納涼花火大会」が7月下旬に開催される。
続いて、2位は緑の多いエリアにある「篠崎駅」となった。家賃相場は6万7000円。このエリアでは、江戸川河川敷で「第48回江戸川区花火大会会」が8月上旬に開催される。
「江戸川花火大会」は4年ぶりの開催となり、名物の「5秒1000発」のオープニングや「富士の大仕掛け」が復活する予定。そのほか、SDGsをモチーフにした「みんなのSDGs~ともに生きる未来へ」など趣の異なる8つのテーマで約1万4000発の花火で観客を楽しませる。
3位は荒川と隅田川に囲まれた「足立小台駅」で、家賃相場は6万8250円。わずか1時間の間にスターマインなど約1万5000発の花火が打ち上がり、高密度に凝縮された迫力ある花火が魅力の「第45回足立の花火」が7月下旬に開催される。
また、4位の「京王多摩川駅」は(家賃相場:6万9800円)では、9月下旬に「調布花火2023(第38回調布花火)」が開催される。5位の「府中本町駅」(家賃相場:7万2000円)では7月初旬に「東京SUGOI 花火2023『Yuming 50th Anniversary ~真夏の夜の夢』」が開催される。
6位は「立川駅」(家賃相場:7万4000円)。7月下旬に国営昭和記念公園で「立川まつり国営昭和記念公園花火大会」が開催され、大迫力の五尺玉やワイドスターマイン、花火職人による競技大会の入賞作品である芸協玉など、約5000発の花火が打ち上げられる。
7位は「西台駅」(家賃相場:7万9000円)。近くの荒川南岸で開催されるのは、対岸の戸田市とあわせて3000発を打ち上げる「第64回いたばし花火大会」。都内最大の大玉や関東最長700mの仕掛け花火「大ナイアガラの滝」、フィナーレを飾るワイドスターマイン「天空のナイアガラ」など、見どころ満載となっている。
8位の「二子玉川駅」(家賃相場:8万7000円)では、華やかで迫力のある秋花火を楽しめる「第45回世田谷区たまがわ花火大会」、9位の「南砂町駅」(家賃相場:9万4500円)では「江東花火大会2023」、10位の「浅草駅」(家賃相場:10万5000円)では「隅田川花火大会」などが開催される。
チーフアナリスト・中山氏「年に1度のイベントを視野にいれた物件探しも、心豊かに過ごす上で大いにアリです」
この調査結果について、LIFULL HOME'S 総研チーフアナリストの中山登志朗氏は次のようにコメントを寄せている。
「今年の春以降、新型コロナの5類移行に関連してマスク着用要請や海外渡航に関する規定が次々と解除され、社会の動きは"コロナ後"を見据えて活性化し始めました。
過去3年に渡って中止、もしくは縮小開催を余儀なくされていた各地の祭りや花火大会、音楽フェスティバルなどのイベントも今年は再開が表明され、賑わいを取り戻すことができそうです」
いよいよコロナ禍があけて、イベントの開催は増えてきそうだ。
「花火大会は数あるイベントの中でも特に人気が高く、老若男女問わず無料で楽しめるものが多いのも魅力です。規模の大きい花火大会が開催されるエリアの近隣に住めば、家族や友人と花火を見ながらホームパーティも楽しめますから、花火大会は居住エリアの選択動機になるとも言われており、実際に物件広告にも『〇〇花火大会会場至近』などと記載され、物件のメリットの1つと見ることができます」
一方で、花火大会に徒歩で行ける物件のメリットについては、
「花火大会は多くの場合川沿いや海岸、大きな公園などが会場となりますから、その近くの賃貸物件も自然環境の豊かな、もしくは余暇を過ごすのに適した環境が整っていることが多く、住環境の良さという点でもお勧めできるエリアが数多くあります」
と説明。そして、
「今回の調査で月額賃料が最も安価だった『金町駅』『京成金町駅』『新柴又駅』は、いずれも柴又帝釈天の周辺に所在する駅で、地域が連続していることから広域的にはほぼ同じエリアです。
この界隈は普段から下町情緒と庶民的な飲食を楽しむ観光客で賑わいますが、花火大会の時は毎年?番の賑わいとなります。ほか江戸川区、立川、江東、隅田川の各花火大会などでも周辺賃料は比較的安価な下町&郊外が上位を占めています。
日常の交通利便性や生活利便性に加えて、年に1度の花火大会などのイベント開催があることも視野にいれて物件探しをしてみるのも、コロナ後を心豊かに過ごす上で大いにアリです」
とまとめている。