【2024年卒就活生】6月15日時点の内々定率76.4% 入社の決め手に「社風」「社員の雰囲気」

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   2024年に卒業する大学生や大学院生を対象とした企業の採用選考が2023年6月に解禁されたばかりだが、マイナビ(東京都千代田区)が2023年6月22日に発表した「マイナビ 2024年卒大学生 活動実態調査(6月15日)」によると、6月15日時点の内々定率は76.4%となり、前年比で2.3ポイントの上昇となった。

   また、入社の決め手は「その企業の社員の雰囲気や人柄が自分に合っていると感じたから」が、前年と比べて1.8ポイントの上昇となるなど、社風や社員の雰囲気などは重要なポイントとなっているようだ。

内々定保持は平均2.4社 「入社先決めた」学生は67.8%

   この調査は2023年6月10日から15日まで、2024年3月卒業見込みの全国の大学生・大学院生を対象に、就職情報サイトの「マイナビ2024」の会員に対して、WEBアンケートを行ったもの。有効回答数は3645人。内訳は、文系男子が783人、文系女子が1608人、理系男子が608人、理系女子が646人となった。

【図1】内々定率経年比較(マイナビの作成)
【図1】内々定率経年比較(マイナビの作成)

   はじめに6月15日時点の内々定率について、経年で比較したグラフを見ると、2024年卒の就活生では「76.4%」となった。これは23年卒の人よりも2.3ポイント高く、21年卒の人と比べるとなんと18.8ポイントも高くなっている。5月末(70.2%)と比較すると6.4ポイント増となっている。

【図2】平均内々定保有社数 前年比較(マイナビの作成)
【図2】平均内々定保有社数 前年比較(マイナビの作成)

   続いて、平均内々定保有社数をみてみると、2.4社だった。23年卒の人の2.3社より、0.1ポイントの上昇で、前年よりも内々定率・平均内々定保有社数ともに高水準で推移している。

【図3】入社先の企業を決めたかどうか(内々定保有学生限定/n=2736)(マイナビの作成)
【図3】入社先の企業を決めたかどうか(内々定保有学生限定/n=2736)(マイナビの作成)

   つぎに、内々定を保持している大学生・大学院生に、入社先の企業を決定しているか聞いたところ、決まっている学生は「67.8%」と昨年度と同程度だった。決まっていない学生は「32.2%」となっている。

【図4】入社先の企業を決めた理由(複数回答)(内々定保有かつ入社先を決定した学生限定/n=1812)(マイナビの作成)
【図4】入社先の企業を決めた理由(複数回答)(内々定保有かつ入社先を決定した学生限定/n=1812)(マイナビの作成)

   また、入社先を決定した理由について聞いてみると、「就職活動を開始する前から第一志望の企業だったから」が最多で「32.2%」。

   そのほか、「説明会で興味を持ち、選考を経て志望度が上がったから」は「50.5%」、「その企業の社員の雰囲気や人柄が自分に合っていると感じたから」が「40.9%」となった。

   「その企業の社員の雰囲気や人柄が自分に合っていると感じたから」は前年と比べて1.8ポイントの上昇となり、学生が企業を選択するポイントにおいても社風や社員の雰囲気を重視する傾向が強いようだ。

内々定がまだの人...24.5%は「第一志望群を面接中。内々定が得られた企業から選ぶ」 「就職活動を始めたばかり」「選考先を検討中」...就活序盤の学生も1割強

【図5】就職活動の進行状況(未内々定の学生限定/n=839)(マイナビの作成)
【図5】就職活動の進行状況(未内々定の学生限定/n=839)(マイナビの作成)

   一方、内々定を得ていない学生の活動状況はどうか。調査によると、「第一志望群の面接を複数受けており、内々定が得られた企業から選ぶ予定」が最多で「24.5%」。「就職活動を開始したばかりである」(13.7%)、「選考を受ける企業を選定している」(16.6%)など活動序盤の学生も多いようだ。

【図6】コロナ禍の影響で、面接において聞かれたが答えようがなかったこと(複数回答/面接を受けたことがある学生限定/n=3473)(マイナビの作成)
【図6】コロナ禍の影響で、面接において聞かれたが答えようがなかったこと(複数回答/面接を受けたことがある学生限定/n=3473)(マイナビの作成)

   また、調査では「コロナ禍の影響で、面接において聞かれたが答えようがなかったこと」についても聞いた。それによると、「サークル活動について」(26.4%)が前年から10.3ポイント増で最多だった。なお、「特に答えようがなかったことはない」と答えた人は前年の「52.6%」から、今年は「46.7%」にまで減少した。

   この結果について同社では「2024年卒の学生は大学入学時にコロナ禍を迎え、サークルや部活動に参加する機会が減ったことが背景にあると考えられる」としている。

   調査の総括としてキャリアリサーチラボ研究員の長谷川洋介氏は、以下のようにまとめている。

「6月15日時点で入社予定先を決定した学生は67.8%となりました。決定した理由としては『社員の雰囲気や人柄が合っている』という答えが前年より最も増加し、年々増加傾向にありますが、入社先決定についてはどれか1つの要素に偏ることなく、仕事内容への関心や将来性などの複数の要素からバランスよく検討していくことが重要です」
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