SBI新生銀行の預貸率、前年比8.83ポイントも低下
調査では国内106行の預貸率を、さらに詳細に分析した。
それによると、預貸率が上昇したのは87行で、大手行が7行のうち5行、地銀が62行のうち54行、第二地銀が37行のうち28行だった。
預貸率が上昇した87行では、71行が預金を積み上げ、第二地銀の佐賀共栄銀行(佐賀市)を除く86行で貸出金が増加した。
大手行は、貸出金321兆1482億円(前年比7.2%増)、預金も589兆4701億円(同5.8%増)と大幅に伸ばしたが、預貸率はわずかな上昇にとどまった。
なかでも、SBI新生銀行の預貸率は71.38%で前年比8.83ポイントも低下(前年は80.21%)。貸出金が前年比37.4%増、預金は同54.4%増と、貸出金により預金の伸びが大きく預貸率が最も低下した。
地銀は、62行のうち54行で預貸率が上昇した。預金333兆3961億円(前年比1.9%増)に対し、貸出金は249兆3052億円(同4.6%増)と伸び率が大きかった。
また、第二地銀も、預金70兆755億円(同2.0%増)に対して、貸出金は54兆5468億円(同4.2%増)と、37行のうち28行で預貸率が上昇した。
預貸率が最も上昇したのは、地銀の十八親和銀行(長崎市)で前年の60.05%から74.30%と、14.25ポイント上昇した。預金5兆6659億円(前年比0.9%増)に対し、貸出金が4兆2098億円(同24.9%増)と大幅に増え、預貸率は唯一、10ポイント超も上昇した。
次いで、第二地銀の東日本銀行が前年の84.55%から93.31%と、8.76ポイントも上昇。北九州銀行(福岡県北九州市)は同99.61%から107.64%に上昇。オーバーローンになるほど貸出金を伸ばした一方、預金が減少した。