若手社員の感じる業界の課題「休み少ない」「給与・賞与すくない」「キャリアイメージが持てない」
一方で、「建設業で働いて後悔したこと」を質問した。その結果、男女ともに多く目立っているのが、「手に職をつけるまでに時間がかかる」(男性:45.6%、女性:35.3%)、「労働時間が長い」(男性:26.7%、女性:39.2%)、「仕事量が多い」(男性:25.6%、女性:19.6%)、「給与が低い」(男性:24.4%、女性:17.6%)、「研修制度が整っていない」(男性:21.1%、女性:11.8%)などだ。
同社は、「男女で比較すると女性若手社員の29.0%が『自分の将来のキャリアイメージができない』と回答し、男性(16.0%)より13.0%高い結果となりました。男性と比べると、建設業界で働くロールモデルになる女性がまだ少ないことが要因ではないかと考えられます」とした。
最後に、「若手社員が働く上での建設業界の課題」を聞いたところ、目立っているのが「給与や賞与を上げたほうが良い」(男性:72.2%、女性:60.8%)、「休日を増やしたほうが良い」(男性:57.8%、女性:52.9%)などの条件面での改善を望む声が挙がっている。
また、男性では3番目(53.3%)に、女性では4番目(39.2%)に「研修の時間や内容を充実させたほうが良い」という回答が高かった。
同社によると、「手に職を付けたい」と建設業界で働くことの魅力を感じて入社する若手が多いものの、専門性が高くスキルを取得するまでには時間を要するため、現場での教育・育成体制を充実させることが重要であると感じている若手社員が多い、とみている。
同社では調査を総括して、以下のようにコメントしている。
「労働時間、給与や休日など建設業界の条件面に課題を感じている若者も多い反面、手に職を付けられることの価値やスケールの大きい仕事に携われることのやりがいを感じられている若者も多いため、条件面、研修内容の改善などを進めていくことで、今後より多くの若者が活躍し、働きやすい業界になっていくのではないでしょうか。
当社でも、未経験で建設業界に入社する若手社員に向けた入社時研修だけでなく、資格取得も含めた継続的な研修を行っていますが、今後も若手がより活躍できる環境を整えるべく、建設業界に対しての啓発活動も継続してまいります」