金融庁、千葉銀行とちばぎん証券、武蔵野銀行に業務改善命令 仕組み債販売で初のケース

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「一罰百戒」は地銀トップバンクゆえ...

   千葉銀行とちばぎん証券、武蔵野銀行への行施処分は、「一罰百戒」(ある地銀関係者)との声がある。

   そもそも、仕組み債の販売の背景には、日本銀行による超低金利政策がある。

   融資(貸出金利ザヤ)で稼げなくなった地方銀行に共通する悩みだ。そのため、地銀は高い手数料を目当てにハイリスクの投資商品の販売を、経営戦略の大きな柱にしてきた。

   2023年3月期決算でみると、地銀99行の3分の1を上回る38行の純損益が赤字か減益に沈んだ。投資商品の販売が落ち込めば、業績への打撃は大きい。

   しかも、千葉銀行の米本努頭取は6月14日まで、全国の地銀をリードする立場にあった全国地方銀行協会会長だった。

   J-CAST 会社ウォッチ編集部の取材に、ある地域銀行の関係者は、

「経営陣が実態を把握していなかったなど、考えられない。あまりにずさんだったようで、(金融庁も)かなり厳しくみているのではないか」

   と、米本頭取の責任問題に波及するかもしれないという。

   14日に就任した五島久会長(福岡銀行頭取)は、会見の冒頭に「大変残念に思う」と述べ、陳謝した。「顧客本位の徹底が十分であったのか、真摯に受けとめ、今後の活動に生かしていく必要がある」と話した。

   なお、千葉銀行と武蔵野銀行は仕組み債の販売を、昨年8月から全面的に禁止している。

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