脱プラスチック、食品ロス削減などの環境への配慮、ジェンダー平等など、世の中で高まる社会課題に対して、とりわけZ世代は感度が高い。こうした関心は、仕事選びにも影響しているのだろうか。
学情(東京都千代田区)は2023年6月12日、同社が運営する就職情報サイト「あさがくナビ」を通じて、2025年3月卒の大学生・大学院生に「社会課題の解決」について調査し、その結果を発表した。
調査によると、仕事選びにおいて「社会課題」の解決に貢献できることを「意識する」学生・大学院生は71.7%と、関心の高さが浮き彫りになった。また、自身が仕事を通じて解決したい課題では「身近な課題」が58.6%と、「地球規模の課題」の2.4倍となっている。
「仕事を通して社会に貢献したい」の思い強く
この調査は、2023年5月15日から30日まで、学情の運営する「あさがくナビ2025」へ来訪する2025年3月卒業の大学生・大学院生551人にWEBを通じたアンケートを行ったもの。
はじめに、「仕事選びにおいて、社会課題の解決に貢献できるか意識しますか?」と聞いた。すると結果は、「意識する」が「26.7%」、「どちらかと言えば意識する」が「45.0%」となり、あわせて「71.7%」が仕事で社会課題を解決することに興味があるという結果が出た。
なお、「どちらとも言えない」が「16.3%」、「どちらかと言えば意識しない」は「6.4%」、「意識しない」は「5.6%」だった。
また、同社によると、「仕事を通して社会に貢献したい」や「社会に貢献していると、実感できる仕事をしたい」、「社会や他者の役に立つことが、やりがいにもつながると思う」といった声が寄せられたという。
続いて、社会課題解決の規模感を聞く質問を行った。「自身が仕事を通して解決したい課題は、どちらに近いですか?」と聞くと、「身近な課題」は「16.0%」、「どちらかと言えば身近な課題」は「42.6%」となり、あわせて「58.6%」の学生が「自分の身の回りの問題」を重視したかたちだ。
一方で、「どちらかと言えば地球規模の課題」は「14.0%」、「地球規模の課題」は「9.6%」となり、合わせて「23.6%」で、今回の調査では少数派の模様だ。
同社によると、「まずは周りの人を大切にし、その輪を広げていきたい」という意見や、「目の前の課題の積み重ねが、国や地球規模の課題にも繋がっていると思う」などの声が上がっているという。