話題にならない日はない、ChatGPTやBardなどの生成AIチャット。就活中の学生はどのように受け止めているのだろうか。たとえば、エントリーシートや自己PR文の作成には使いたいと思っているか。あるいは、入社後は?
キャリアや就職、転職の匿名相談サービス「JobQ」を運営する株式会社ライボ(東京都渋谷区)は2023年6月19日に、全国322人の学生を対象にした「2023年 生成AIの就活実態調査」を発表した。
調査によると、現役大学生のうち、生成AIに興味のある学生は91.3%に上ることがわかった。一方で、就職活動へのAI活用を質問すると、「使用する派」の学生は41.6%、「使用しない派」の学生は58.4%と、かなり拮抗している。
自由回答欄でもさまざまな学生たちの意見が上がり、「(AI使用に対する)企業の対応にも注目したい」、「エントリーシートなどをAIに任せるのは危険」など、学生たちもいろいろな思いを持っているようだ。
生成AIの印象、94%の学生がポジティブな印象 「AIを使いこなすことが他者との差になる」との意見も
この調査は2023年5月31日から6月5日にかけて、2024卒・25卒・26卒・27卒の全国男女の大学生のうち、就活相談サイト「JobQ」に登録している322人を対象にインターネットで行った。
はじめに、生成AIの認知度を聞いてみた。すると、「知っている」が「92.9%」で、知らないが「7.1%」だった。
そのうえで、生成AIへの興味を聞いてみると、「とても興味がある」(34.5%)、「興味がある」(37.9%)、「どちらかといえば興味がある」(18.9%)をあわせると、「91.3%」の学生が生成AIに興味があることがわかった。
さらに、生成AIチャットに対する印象はどうか。ポジティブか、ネガティブかで聞いてみると、「とてもポジティブ」が「24.7%」、「ポジティブ」が「40.5%」、「どちらかといえばポジティブ」が「28.8%」となった。これらをあわせると、よい印象を持っている学生は、「94.0%」に及ぶ。
一方で、「どちらかといえばネガティブ」が「5.7%」、「ネガティブ」が「0.3%」となり、悪い印象を持っている学生は6.0%に留まった。
自由回答では、さまざまなポジティブな意見と、ネガティブな意見が集まった。
●ポジティブな意見
・技術が発展すると同時に規制や取り決めをきちんと決める必要があると思う
・人口減少によって労働力不足が加速する日本においてAIの力は必ず必要になると思う
・AIチャットを上手に使いこなすための知見を高めることで他者との差が出る時代
●ネガティブな意見
・使い方を間違えると自分の思考がなくなっていきそうでこわいです
・学校から使用制限が出されているが、個人の判断に依存するので制限には限界がある
などが上がり、それぞれの学生で違う意見を持っていた。