100年、200年後まで残る見事な映像は、NHKしか作れない
また、公共放送の役割を極めるために、災害時の放送に特化すべきだという提案もあった。
「災害で停電になり、ネットもテレビも見られない、かなりヤバい事態になったと想定しましょう。そういう情報の最後の砦は、国営化して守るのがよさそうです。ラジオだけ維持して、自家発電設備も充実させて放送を死守する。私もアナログラジオは置いています。ラジオだけなら維持費は安く抑えられるし、多くの国民も納得するのではないかと思います」
「NHKは、公共放送から放送インフラへの脱皮を図るべきだと思います。民放と同じような番組を放映して、視聴率を争っているように見える現状は、見るに耐えません。定時のニュースと天気予報、政見放送など必要最低限の番組を放映し、余った時間は音楽を流しておけばいいです。
そうやって最低限の放送網を稼働しておき、急な災害時に広く国民へ情報を発信するのです。当然受信料も格段に下がるでしょう。ニュース番組も、豪華なセットは不要。むしろ、必要となるのがあまねく人々に情報を伝える手段。
NHKのEテレで、手話ニュースを放映しています。簡易なセットで、聴覚障害者はもちろん、健常者が見てもわかりやすい。短い時間でその日のニュースがうまくまとめられています。今後、NHKが目指すべき方向性の1つの例になると思います」
100年、200年後を見据えた意見も寄せられた。
「現在のNHKの映像価値の存続をどうするか、の議論が大事。NHK嫌いが多いけど、文化面での貢献は絶大。100年後、200年後、こんな映像よく残っていたな!とその時の日本人に感動を与えることができるのはNHK映像。薙刀の試合とか見る? 日本アルプスの生態系とか? 自分も全く興味ないけど、大事さは理解している」
こうした「NHK愛」にあふれる人々のさまざまなアイデアと提案、実現できる日が来るだろうか。(福田和郎)