Tカードだけ利用する「アナログ層」のスマホアプリへの移行がカギ
ただ、相乗効果を上げるうえで、懸念されるのが、Tポイントのモバイル化の遅れだ。
Tポイント利用には、専用の「Tカード」と、スマートフォンのアプリの「モバイルTカード」の2種類がある。だが、新生Vポイントの展開がスマホ中心となれば、Tカードだけを利用する「アナログ層」が受けられる恩恵は限られてしまう。
Tポイントはもともとカードで提供されていたこともあり、Tカードのみで利用している人が4分の3程度にのぼるとされる。そうした人たちがVポイントの恩恵を広く受けるにはモバイルTカードに移行してもらう必要があるが、高齢者層を中心にスマホを苦手とする人も多いとみられる。
Tカード会員をどこまでVポイント経済圏に巻き込めるかは、Tカードのモバイル化がカギを握っている。(ジャーナリスト 白井俊郎)