Tポイント苦戦の背景に、スマホ決済の急拡大 決済とポイントの一体化などで出遅れ
Tポイントは2003年に登場した。TSUTAYA書店のほかコンビニや外食、ガソリンスタンドなどの幅広い企業と加盟店契約を結び、各店はTポイントを集客に利用する一方、CCCは手数料と購買データを受け取るという「ウィンウィン」の関係を築き一大勢力に成長した。
だが、近年は電子商取引(EC)を軸に、決済サービスを進める楽天ポイントやdポイントに押されてきた。特に、長く協業関係にあったソフトバンク(SB)の提携を2023年3月に解消したのが決定的だった。SBがグループのキャッシュレス決済「PayPay(ペイペイ)」のポイントにシフトしたためだ。
Tポイント苦戦の背景にあるのが、スマホ決済の急拡大だ。
買い物で必ず使う「決済」とポイントが一体化することで、消費者はストレスなくポイントを利用できる。さらに、ポイントを証券投資など金融サービスに結びつけた「ポイント経済圏」が急拡大。Tポイントは決済・金融サービスとの連携に出遅れ、一気に地盤が沈下した。