「抗議するというケンカ腰ではなく、上司にはハッキリ言おう」
――また、女性の「上司に抗議したい」というカキコミには、違和感を覚える人がかなりいました。「復帰後のキャリアに傷がつくから、やめたほうが...」といったアドバイスや、「あなたは軌道に乗った段階で後任に引き継いだというが、上司からみれば肝心なところでいなくなったという評価。だから、コンペ入賞の連絡もこなかったのでは」という批判があります。
川上敬太郎さん「『抗議』という言葉を使うと、投稿者さんは被害者で、上司や後任の方たちが加害者である、という一方的な図式が前提になっているように感じます。そのような決めつけに対して、回答者たちは批判を向けているのではないでしょうか。
上司や後任の方たちにもそれぞれの事情があるかもしれないことを踏まえると、いきなり抗議するというようなケンカ腰ではなく、まずは背景や事情を確認するというスタンスで臨まれたほうがよいように思います。そのうえで、もし先方に悪気はなく、配慮が足りなかっただけなのであれば、投稿者さんとしてはどのように感じたかを率直に伝えてもよいかもしれません」
――ほう。大半の回答者が「波風立てずに、黙っていたほうがいい」とか「後任の人に『よかったね』とメールを送るにとどめておくとよい」との意見ですが。
川上敬太郎さん「同じようなことは、今後、新たに産休育休を取得する人にも起こる可能性があります。投稿者さんが感じたことを素直に伝えることで、今後の対応策として活かすことができます」