上司からみればあなたは、「肝心なところでいなくなった人」?
女性が使った「漁夫の利」という言葉にも、疑問が寄せられた。「漁夫の利」は対立する2者が争っている間に第3者が利益を手に入れてしまうこと。この場合は「鳶(とび)に油揚げをさらわれる」が近いのではないか、というわけだ。
また、「女性の自負と、上司の評価は全く違うのではないか」という指摘も寄せられた。
「あなたは『軌道に乗ったところで引き継いだ』と思っていても、上司は『肝心なところでいなくなった』と思ったのかもしれません。その後任さんの功績として出品するにあたり、プロジェクトのメンバーが誰ひとり上司に意見していないから、そのまま後任のみの名前での受賞となったのでしょう。
そして、その件を誰もあなたに伝えていないから、プロジェクトメンバーの総意として、満場一致で後任の功績で文句なし!なんですよ」
「上司にしてみれば、『大事な仕上げを残して、いなくなった人』という評価なのでしょう。『画竜点睛を欠く』といいます。立派な竜の胴体を描いても、やはり作品全体に大きな影響を及ぼすのは、いかに目を描くかにかかっています。その目を描くことなく去った人。
刀剣なんかもそうですよね。鉄を鍛えるのに多くの力仕事は弟子たちがする。しかし、刀の銘に弟子の名前が刻まれることはない。でも名刀を作るのに大きな功績はある。名刀の制作に携わったという栄誉だけで満足するしかないでしょう」