中小企業こそ、データを活用した経営で生き残れ!

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iPadの支給がエポックに 「竹やりから空中戦へ」業務スピードが改善

   業務に使うルッカースタジオは、現場の社員、パート、アルバイトが自分たちでつくるのが基本だ。たくさんつくり、改善する。改善の数も賞与の評価に結び付けている。

   同社のデジタル化の変遷を詳しく紹介した記述が興味深い。小山さんは1980年代から、積極的にデジタル化を進めてきたことがわかる。なかでも、2014年に全社員に、翌年からパート、アルバイトも含めて全員にタブレット端末iPadを支給したのがエポックとなったようだ。

   伝票処理、精算業務、棚卸し、電子決済、スケジュール管理、販促活動などをiPadで行っている。「竹やりから空中戦へ」と業務スピード改善を比喩している。

   最終章は、同社がかかわった事例編だ。

   ルッカースタジオで患者動態を管理。再来院を呼びかけ、患者数が20%増えた整形外科クリニック(栃木県)、ルッカースタジオで学科試験の設問傾向を分析し、合格率が向上した自動車学校(新潟県)などの例が実名で紹介されている。

   「中小企業にはビッグデータは不要。実績報告など5つの情報さえ漏らさなければ、業務効率化は可能」という小山さんの主張を裏付けている。

(渡辺淳悦)

「データを使って利益を最大化する 超効率経営」
小山昇著
あさ出版
1760円(税込)

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