「MANGA」の神様がAIを使って「ブラック・ジャック」を再現
日本でも、AI技術を活用したプロジェクトが発表されて話題になっています。
漫画家・手塚治虫氏の代表作の1つで、医療マンガの金字塔「ブラック・ジャック」の新作を、生成AIを使って生み出そうというプロジェクトで、「人間の創造性にAIがどこまで迫ることができるのか」というチャレンジでもあるそうです。さっそく、海外メディアでも報じられていました。
AI is being used to write a new chapter in the God of Manga's Black Jack series
(AIが漫画の神様の「ブラック・ジャック」シリーズの新作を創るのに使われる)
海外メディアでは、手塚治虫氏のことを「The God of Manga」(漫画の神様)と紹介していましたが、注目すべきは「AIが使われる」と、あくまでも「人間がAIを使う」立場であることを強調していることです。
プロジェクトには、漫画クリエイターだけでなく、人工知能の専門家もメンバーに加わっていますが、発表会でも「人類とAIの共存」という点が協調されていました。
プロジェクトの総監督は手塚治虫氏の長男、手塚眞氏が務めており、ストーリー作成をテキスト生成AIの「GPT-4」が、キャラクターの顔やコマなどは画像生成AIの「Stable Diffusion」を使用すると報じられています。
アイデアの部分をAIが担い、最終的な仕上げなどは漫画家が手掛ける、という「分業」だそうですが、それぞれの強みを生かした「最強のタッグ」となるのでしょうか?
思えば、今ではすっかり定着した、漫画の制作にアシスタントを雇う「分業」システムを確立したのが、手塚治虫氏でした。新時代の「分業」が生み出されるのか...。また、生命をテーマにした「ブラック・ジャック」が、これからのAI時代、私たちに問いかけることは何か...。
いずれにしても、作品の出来栄えで、その審判が下されることでしょう。
それでは、「今週のニュースな英語」は、「enable」(可能にする)を使った表現です。使いこなせると、グンと「英語らしい」文章になりますから、覚えておきましょう。
Large income enabled you to live in comfort
(収入がたくさんあると、快適に暮らすことができますよ)
The new contract enables us to do whatever we want
(新しい契約のおかげで、やりたいことをできるようになった)
The scholarship enabled him to study abroad
(彼は、奨学金のおかげで、海外で勉強できた)
じつは、マッカートニー氏のBBCインタビューのメーンテーマは、自身が撮影したビートルズ写真集のことと、その写真展についてでした。
30分以上に及ぶインタビューでAIに触れたのは最後の3分程度。AIに関する部分だけが一気に広がったことからも、AIへの関心の高さがうかがえます。
個人的には、インターネットのおかげで、偉大なミュージシャンの「生インタビュー」を「無料」で聴けたことに感激! 今回ばかりは、技術革新の「メリット」に目を向けたいと思いました。(井津川倫子)