転職人気ランキング 3位ソニー、2位グーグル、では1位は? そして、順位を上げている企業&業界は?

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   人気の転職企業はどこ?

   パーソルキャリア(東京都千代田区)が2023年6月12日に発表した「転職人気企業ランキング2023」によると、トップ3には日本トップの自動車メーカーや外資系IT企業、家電メーカーがランクインした。

   また、大幅なランクアップを見せた企業にはパートやアルバイト、正社員の給料を上げた大手衣料品メーカーなどがランクインしており、給料のベースアップが転職人気に拍車をかけているようだ。

  • 転職人気企業の1位とは?(写真はイメージです)
    転職人気企業の1位とは?(写真はイメージです)
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1位、2位、3位は前回と順位変わらず...しかし、投票ポイントでは、大きな差が!

   この調査は、全国の22歳から59歳の男女の正社員を対象に、2023年2月17日から24日の期間で行われた。回答人数は5083人。

(パーソルキャリアの作成)
(パーソルキャリアの作成)

   2023年「転職人気企業ランキング2023」のトップ3では、1位は5453ポイントで「トヨタ自動車」となった。次いで、「グーグル」が3862ポイント、「ソニー」が2574ポイントで3位につけた。

   なかでも「トヨタ自動車」の人気は拍車がかかっており、「業種別 メーカー(機械・電気)」「職種別 営業系」など、17の調査区分で前年同様1位をキープ。さらに、「職種別 事務・アシスタント系」と「年代別 30代」の区分でも「グーグル」を抜き、1位になった。

   なお、前回と比較すると、前回調査の「トヨタ自動車」と「グーグル」の差は600ポイントほどだったが、今回は1600ポイントほどに差が開いている。

   同社ではアンケート結果について

「アンケートで、トヨタ自動車は『社風がよさそう』『社員の満足度が高いイメージ』といった声が多く見られました。 自社メディア『トヨタイムズ』などで自社の取り組みを積極的に発信している影響からか企業イメージもよく、こうした背景が、ポイントアップの要因になっていると考えられます」

   とコメントしている。

(パーソルキャリアの作成)
(パーソルキャリアの作成)

   続いて、4位から30位までのランキングは、上の表のようになった。大幅なランクアップで目に付くのが、ユニクロなどを運営する「ファーストリテイリング」で、前回48位から今回11位だった。

   同社では

「初任給の引き上げを含む、最大40%の給与アップのニュースに好感が持たれたようで、『初任給が高くなったと最近話題だから』『物価上昇のなか、給与の引き上げが話題になったから』『賃上げで給料が良さそうだし、はたらきやすそう』など、給与水準に関するコメントが多く寄せられました」

   と説明している。

   また、34位から24位へとランクを上げた「オリエンタルランド」、13位から9位に浮上した「任天堂」も、パートやアルバイト、全社員の給料を引き上げたことがニュースになっている。

   同社は

「このように、2023年の転職人気企業ランキングでは、インフレが進む中で賃上げに取り組んでいる企業への人気の高まりがうかがえる結果となりました」

   とコメントしている。

   さらに、「パナソニック」(5位)や「本田技研工業(Honda)」(15位)など、歴史的に名経営者と呼ばれる社長が率いてきた企業の人気も安定。経営理念や経営方針への共感や将来性が好感されている。

鹿島建設、大林組、清水建設など...建設業がランクアップ 大規模プロジェクトが人気を押し上げ?

   30位以降を見てみると、特徴的なのは、建設業の上昇だ。「鹿島建設」(139位から65位)、「大林組」(156位から67位)、「清水建設」(177位から76位)、「日建設計」(圏外から286位)などがそれだ。

   これらの企業は、2024年の働き方改革法の実施による時間外労働の規制など働き方が変わりつつあることや、2025年の日本国際博覧会、2027年のリニア中央新幹線など、大規模プロジェクトに関心が集まっているようだ。

   寄せられたコメントにも

「インフラ整備に興味がある」
「大規模な工事を扱うから」
「未来に残る仕事だから」

   といった意見が上がっている。

   ほかに、今回の調査では前回圏外だった71社が新たにトップ300にランクインした。なお、75社が新たにトップ300入りした前回調査(2022年)とほぼ同程度の入れ替わりとなっている。

   たとえば、圏外からランクインした企業には、鉄道業界から「小田急電鉄」(173位)、「京阪電気鉄道」(210位)、「近畿日本鉄道」(258位)、「北海道旅客鉄道(JR北海道)」(267位)、「東急電鉄」(286位)の5社。旅行業界からは、「日本旅行」(275位)などが順位を上げた。

   調査の総括としてdoda編集長の加々美祐介氏は、以下のようにコメントしている。

「今回の調査では、賃上げなど社員の待遇改善に率先して取り組んだ企業の順位が大きく上がる傾向が見られました。急速なインフレが進んでいく中で、今後の自身の給与について考える方も多かったのではないでしょうか。
また、業種や規模にかかわらず、働き方改革の推進に取り組む企業が増え、はたらきやすさや福利厚生を投票理由にしたというコメントも目立ちました。賃金アップを含めた待遇面や環境面など、総合的なはたらきやすさが大きなポイントになる傾向は、今後も変わらないと考えられます。
さらに、投票コメントの中には、『幅広い事業を展開しているから』『いろいろなチャレンジができそう』など、待遇面だけではなく自身が成長できそうな環境に期待する理由も多く見られました。事業範囲を拡大させている企業の一部では、新しい業務に必要なスキルや知識を学ぶ、リスキリングの導入も進んできています」
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