鹿島建設、大林組、清水建設など...建設業がランクアップ 大規模プロジェクトが人気を押し上げ?
30位以降を見てみると、特徴的なのは、建設業の上昇だ。「鹿島建設」(139位から65位)、「大林組」(156位から67位)、「清水建設」(177位から76位)、「日建設計」(圏外から286位)などがそれだ。
これらの企業は、2024年の働き方改革法の実施による時間外労働の規制など働き方が変わりつつあることや、2025年の日本国際博覧会、2027年のリニア中央新幹線など、大規模プロジェクトに関心が集まっているようだ。
寄せられたコメントにも
「インフラ整備に興味がある」
「大規模な工事を扱うから」
「未来に残る仕事だから」
といった意見が上がっている。
ほかに、今回の調査では前回圏外だった71社が新たにトップ300にランクインした。なお、75社が新たにトップ300入りした前回調査(2022年)とほぼ同程度の入れ替わりとなっている。
たとえば、圏外からランクインした企業には、鉄道業界から「小田急電鉄」(173位)、「京阪電気鉄道」(210位)、「近畿日本鉄道」(258位)、「北海道旅客鉄道(JR北海道)」(267位)、「東急電鉄」(286位)の5社。旅行業界からは、「日本旅行」(275位)などが順位を上げた。
調査の総括としてdoda編集長の加々美祐介氏は、以下のようにコメントしている。
「今回の調査では、賃上げなど社員の待遇改善に率先して取り組んだ企業の順位が大きく上がる傾向が見られました。急速なインフレが進んでいく中で、今後の自身の給与について考える方も多かったのではないでしょうか。
また、業種や規模にかかわらず、働き方改革の推進に取り組む企業が増え、はたらきやすさや福利厚生を投票理由にしたというコメントも目立ちました。賃金アップを含めた待遇面や環境面など、総合的なはたらきやすさが大きなポイントになる傾向は、今後も変わらないと考えられます。
さらに、投票コメントの中には、『幅広い事業を展開しているから』『いろいろなチャレンジができそう』など、待遇面だけではなく自身が成長できそうな環境に期待する理由も多く見られました。事業範囲を拡大させている企業の一部では、新しい業務に必要なスキルや知識を学ぶ、リスキリングの導入も進んできています」