誹謗中傷の内容は「侮辱・攻撃」が男女とも最多 相手は「見ず知らずの人」66.8%
経験した誹謗中傷の内容では、男性では「侮辱・攻撃」が3.5%と最も多く、次いで、「グループからの排除」「容姿・人格の否定」「脅迫・恐喝」「差別」がほぼ同率だった。一方、女性も「侮辱・攻撃」が1.8%と最も多かったが、「セクハラ」は男性の2倍以上となった。(グラフ3)
誹謗中傷を誰から受けたのかでは、「見ず知らずの人」が66.8%と圧倒的に高い。次いで「ネットを通じて知り合ったが会ったことがない人」が20.0%となっており、身近でない相手からの誹謗中傷が多い現状が浮かび上がっている。一方で、「友人・恋人」からも9.9%にのぼっている。(グラフ4)
誹謗中傷に対して取った対処は、「ブロック機能によって投稿者をブロックした(すぐにブロック解除した場合も含む)」が40.8%、「ミュートや非表示機能によって投稿者の投稿が表示されないようにした」が23.1%と多かった。
一方で、「利用サービスの通報・報告機能を用いて通報した」は9.2%しかおらず、通報や報告機能があまり使われていない現状が浮かび上がっている。
調査の結果、誹謗中傷を受けやすい属性と行動、投稿内容は、
「交流相手が多く、頻繁に利用しており、自撮りの投稿、恋人・パートナーとの仲良しな様子の投稿、政治の話題で、ネット上の見ず知らずの人と交流している、年齢が若く、ネット歴が短い、大卒者以上の学歴でプライバシー設定をしっかりした人」
と分析している。
プライバシー設定については、「誹謗中傷を受けたからプライバシー設定を強化したという逆因果」が考えられるとており、本名を出し、誹謗中傷を受けないように気を付けている人は攻撃を受けにくいとしている。
次回、ジャーナリストに対する誹謗中傷の状況を取り上げる。【第2回につづく】
<ネット上の誹謗中傷 ジャーナリストの場合、男性よりも女性が多い傾向 話題の出来事の議論から「攻撃」に(鷲尾香一)>に続きます。