ミドル・シニアの転職数、年々増加傾向 「年齢ではなく経験や能力が評価されている」
さきに、40~50代の転職は「年齢によって不利になるのではないか」と考えているとする調査結果をみたが、リクルートによると、「50代以上のミドル・シニアの転職は近年増加している」という。
背景には、
1.構造的な人材不足により、求人数が増加している
2.D&I(ダイバーシティとインクルージョン)の考え方が企業に浸透し実行フェーズになり、シニアをはじめとする多様な人材の活用が進んでいる
3.企業が人材を採用する際に、個人の経験や能力が年齢に関わらず評価されるようになってきている
などがあることを同社では分析している。
こうした調査結果に対して、HR統括編集長の藤井薫氏は以下のようにコメントしている。
「不安では、『希望する年収』『転職したいと思える仕事』が見つかるかが、全世代とも上位となりました。一方、年代別では、20~30代が『希望の勤務条件(場所や時間)の仕事』が見つかるか不安。40~50代は『年齢によって不利』の不安と、年代別で差異が見えました」
「こうした不安を背景にしたように、企業に提示してほしい情報では、20~30代は『働き方に関する詳しい情報』、50代では『具体的な仕事内容やミッション』と年代別で差異が色濃く見られました」
「『"希望する"年収』『"転職したいと思える"仕事』『"具体的な"仕事内容』『働き方の"詳しい"情報』...。回答上位となった転職活動者の不安と、企業に提示して欲しい情報を見つめると、求職者一人ひとりが、(1)不安を払拭し(2)希望を満たす(3)具体的な情報によって、企業を選別しようとする立ち姿が見えてきます。コロナ禍で自らのキャリアを見つめ直した求職者は、自らの将来不安を払拭し、心から希望する仕事・年収・働き方を、おそらく企業が考える以上に具体的に希求しています」