75歳以上ドライバーには「認知機能検査」を義務づけ 違反歴がある場合、「運転技能検査」も必要に
一方で、免許の返納が難しい高齢ドライバーでも、安全に運転し続けられるように、免許更新時の検査や講習が見直されてきている。
2009年に免許更新時の年齢が75歳以上の高齢ドライバーに対して「認知機能検査」が、17年には一定の違反行為をした75歳以上に対して「臨時認知機能検査」を義務づけた。
しかし、加齢による機能低下は認知機能だけではないことから、22年5月からは、免許証更新時に75歳以上で過去3年間に一定の違反歴がある場合は、高齢者講習や認知機能検査に加え、実車を使った「運転技能検査(実車試験)」が必要となった。
「運転技能検査」は、免許の有効期間内であれば、合格するまで繰り返し受検できるが、有効期間までに合格しなければ、「認知機能検査」に進むことができず、免許を更新できない。
村松氏のレポートによると、
「2022年は、5月から12月までに延べ7万7083人が受検し、6万9041人が合格した(合格率は89.6%)。実証実験を行ったうえで運用しており、受検を通して安全運転の仕方を再確認するといった趣旨で行われている面もあり、合格率はある程度予想されたものだったと思われる」
としている。