仕入れ価格を下回る価格設定は認めないように 規制対象の事業者の範囲も見直し
このような実態を踏まえ、今回打ち出した案では、回線とセットで販売する端末の割引規制を強化する。
これまでセット割引の基準になる端末の価格は、先に挙げた7万7999円値引きの例のように、事実上、無制限に値下げできた。だが、今後は、仕入れ価格を下回るような価格設定は認めないようにする。
もっとも、この改正を適用すると、利用者の購入時の負担が増えることになるので、割引の上限はこれまでの2倍の4万4000円に引き上げる。
規制対象の事業者の範囲も見直す。
現状は楽天モバイルを含め大手4社やその系列事業者に加え、100万人超の利用者を抱える格安スマホ事業者(MVNO)が対象になっている。
大手が割安な新プランを2021年春に一斉に始めたために、MVNOの競争力が落ちており、利用者500万人以上の事業者に限定する方向が示されている。