「フードロス市場」が予想どおり成長するか
クラダシは、ミッションに「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」、ヴィジョンに「日本で最もフードロスを削減する会社」を掲げています。パートナー企業の累計数は1319社、会員数は46万人を突破している(2023年3月末現在)とのことです。
クラダシの資料によると、日本のフードロスの過半数は(家庭系ではない)事業系が原因であり、サプライチェーンの上流でも廃棄が起きる構造が問題視されています。
事業上のリスクとしては、たとえば大手スーパーが「3分の1ルール」をやめるなど、パートナー企業の廃棄ルールの見直しにより、商品供給が不安定になるのではないかという懸念があります。
この点について、有価証券報告書の「事業等のリスク」には、「取扱商品の特性上、特定の商品の安定供給を受けることは困難」としながらも、商品の確保にあたっては複数のパートナー企業を確保する等、不測の事態には備えているとして、「供給不足の可能性」のリスクは、顕在可能性が《低》、影響度も《低》となっています。
一方、顕在可能性が《中》、影響度が《高》のリスクとしては、「フードロス市場」が予想通りに拡大しなかった場合や、「競合他社」が新たに現れた場合などとしています。また、保管コストや配送コストの上昇についても、会社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるとしています。(こたつ経営研究所)