「結婚・恋愛」は不適切 男女問わず質問された
回答者(n=1000人)に、複数の内容を提示し、「面接官が面接で聞いてはいけない質問だと思うもの」を聞いた。
それによると、「宗教に関すること」が56.7%、「支持政党に関すること」が50.1%と、半数を超えた。面接で宗教や政治について質問するのはNGだと考える人が多数派のようだ。「思想に関すること」と答えた人も41.4%だった。
最も低かったのは「尊敬する人物に関すること」(11.0%)で、約1割にとどまった。
また、面接官が面接で聞いてはいけない質問を、どのようにして知ったか」(n=821人)聞いたところ、「ホームページやSNSで見た」と答えた人が27.5%と最も多く、WEBサイトの閲覧やSNSの利用など、インターネットから情報を得た人が多いことがわかった。
「テレビで観た」が23.0%、「学校で教えてもらった」21.7%、「友人・知人に教えてもらった」19.7%、「家庭(親や兄弟など)で教えてもらった」の14.6%が続いた。
次いで、「採用試験の面接で、不適切だと思う質問や発言をされたことがあるか」と聞いたところ、「ある」と答えた人は19.5%と、2割に迫った。「ない」は80.5%となった。
採用試験の面接で不適切だと思う質問や発言をされたことがある人(n=195人)に、「どのような内容だったか」聞いたところ、「女だから」といった性別を理由にした決めつけをされたり、恋愛・結婚について踏み込んだ質問や発言をされたりしたケースが多かった。
具体的には、
「『女性だからどうせ辞める』と言われた」(25歳女性)
「『女のくせに』と性別に関する発言が飛び出たので腹が立った」(24歳女性)
「恋人の有無を聞かれた」(28歳男性)
「『かわいいね』と容姿を褒めてくる場面があった」(23歳女性)
「親の会社について聞かれた」(28歳男性)
「好きな芸能人を聞かれ、それに対し否定的なことを言われた」(26歳男性)
などがあった。【図参照】
さらに、不適切だと思われる質問・発言があった企業を、業種別に聞いた(n=195人)ところ、最も多かったのは「医療、福祉」の14.9%だった。
次いで、「サービス業(他に分類されないもの)」が13.8%、「建設業」13.3%、「情報通信業」10.3%、「製造業」9.7%「金融業・保険業」の9.2%が続いた。
「卸売業・小売業」と「宿泊業・飲食サービス業」「教育・学習支援」が、それぞれ7.7%。「電気・ガス・熱供給・水道業」が6.7%だった。