トヨタの参戦マシンは「GR010ハイブリッド」、「100%再生可能なバイオ燃料」を使用
2022年まで90回のルマンで、総合優勝のトップはポルシェの19勝。続いてアウディの13勝、フェラーリの9勝、トヨタの5勝などとなっている。日本メーカーの総合優勝はトヨタとマツダだけだ。
近年はトヨタが2018年に参戦33年目で「悲願の初勝利」を挙げ、昨年まで5年連続でルマンを制している。6連覇を目指す今年は、フェラーリ、キャデラック、ポルシェといった強力なライバルが参戦する。トヨタは「目標はこれらのライバルとの戦いを制しての6連覇」と話している。
トヨタの参戦マシンは、2年前にデビューした「GR010ハイブリッド」。最高出力707馬力の3.5リッターエンジンと272馬力の電気モーターの組み合わせたモンスターマシンだ。今年から「100%再生可能なバイオ燃料」を使用するという。
日本からは、小林可夢偉選手と平川亮選手が参戦。チーム代表の小林選手は「100周年記念となる今大会は、多くのファンと共に楽しめる特別なレースになると思う」とコメントしている。トヨタはレースに参戦するマシン2台の車載カメラの映像を公式サイトでライブ配信する予定だ。
一方、マツダは2008年までルマンに27年連続で出場したレジェンドレーシングドライバー寺田陽次郎氏が、日本車として初の総合優勝を果たした前述の「787B」を6月9日と10日に現地でデモ走行する。
マツダによると、寺田氏の787Bのデモ走行はルマン100周年を記念し、レース主催者から招待されたのだという。
10日は決勝前にサルトサーキットのフルコースを使い、寺田氏がデモ走行するというから、往年のファンには応えられないだろう。(ジャーナリスト 岩城諒)