「今どきPDCAなんて古いですよ!」目標未達チームの改善に不平を言う部下...どう対応する?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE30(前編)】(前川孝雄)

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週次ミーティングや育成面談などの機会を活用する

   若手社員のPDCAを的確に回すことへの支援は、上司と部下との週次ミーティングや、四半期や半期ごとの育成面談などの機会に進めていくとよいでしょう。これらの場で意図的にPDCAサイクルに取り組むための時間を取り、若手社員と一緒に計画や振り返りを進めていきましょう。特に上司・先輩が意識して関わるべきは、P(計画)とC(確認)の部分でじっくりと相談に乗ることです。

   P(計画)では、仕事の目的やチームの目的を意識させながら、自身の仕事を計画させます。その際に、「こう考えるべき」「こう計画すべき」と、初めから指示することは控えましょう。計画にあたりどんな視点が大切か、どのような要素を考慮すれば良き計画となるか。部下本人がより広く、深く考えるためのヒントを与えることです。

   C(確認)では、成果・成功とミス・失敗の両方を振り返らせます。何を意図して行ったのか。その結果、なぜうまくいったのか。また、なぜうまくいかなったのか。それらの要因を振り返らせ、すぐに改善すべきアクションは何か。また、次のサイクルのP(計画)に取り上げ、さらに進めるべき内容は何か。振り返りの結果を、次の行動につなげさせるのです。

   こうしたPDCAの支援にあたり、さらにどのようなポイントに留意すべきか。<「今どきPDCAなんて古いですよ!」目標未達チームの改善に不平を言う部下...どう対応する?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE30(後編)】(前川孝雄)>で、より具体的に解説していきましょう。

※「上司力」マネジメントの考え方と実践手法についてより詳しく知りたい方は、拙著『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)をご参照ください。

※「上司力」は株式会社FeelWorksの登録商標です。


【プロフィール】
前川 孝雄(まえかわ・たかお)
株式会社FeelWorks代表取締役
青山学院大学兼任講師、情報経営イノベーション専門職大学客員教授

人を育て活かす「上司力」提唱の第一人者。リクルートを経て、2008年に管理職・リーダー育成・研修企業FeelWorksを創業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、「上司力研修」「50代からの働き方研修」「eラーニング・上司と部下が一緒に学ぶ パワハラ予防講座」「新入社員のはたらく心得」などで、400社以上を支援。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年働きがい創造研究所設立。情報経営イノベーション専門職大学客員教授、一般社団法人 企業研究会 研究協力委員、一般社団法人 ウーマンエンパワー協会 理事なども兼職。連載や講演活動も多数。
著書は『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)、『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『コロナ氷河期』(扶桑社)、『50歳からの幸せな独立戦略』(PHP研究所)、『本物の上司力~「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』(大和出版)、『人を活かす経営の新常識』(FeelWorks)、『50歳からの人生が変わる 痛快! 「学び」戦略』(PHP研究所)等30冊以上。最新刊は『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)。

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