トヨタ、ダイハツ、スズキ3社連合の「軽商用EV」誕生...国内市場は三つ巴に 加速する開発競争、国内軽EVはどう進化していくか?

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ダイハツ「ハイゼットカーゴ」をベースに、トヨタが電動化技術を供与 満充電の航続距離は200キロ程度 価格帯は?

   3社連合の軽商用EVはダイハツの「ハイゼットカーゴ」をベースに、トヨタが電動化技術を供与する。ダイハツが生産し、トヨタは「ピクシスバン」、スズキは「エブリィ」のEVとして市販する予定だ。

   それぞれの3車は、ハイゼットカーゴのフロントマークがダイハツ、トヨタ、スズキの各社で変わる程度で、フロントマスクの変更もない。

   これが乗用の軽EVであれば、ベース車両は同じでも日産サクラと三菱eKクロスEVのように、フロントマスクくらいはデザインを変えるはずだが、コスト優先の商用車となると、話は別のようだ。

   満充電による航続距離は、200キロ程度という。スズキの鈴木俊宏社長は広島市内の展示会場で、記者団に「補助金を含め200万円を切るところへ持っていけるかどうかが一番重要だ」と述べた。

   鈴木社長は「(200万円を切る価格では)利益面では厳しい」というが、軽商用EVを市販することで、将来的に乗用車を含めた軽EVをユーザーに理解してもらう重要性を説いた。

   他の陣営の動向かどうか――。

   国内の大手メーカーの軽商用EVは、三菱自がミニキャブ・ミーブを2011年12月に発売したが、郵便配達など需要が限られたため、2021年3月末に生産を終了。その後、2022年11月に市販を再開した経緯がある。

   ミニキャブ・ミーブのリチウムイオン電池の容量は16kWh(キロワット時)で、航続距離は133キロ(WLTCモード)。メーカー希望小売価格は243万1000円からだ。

   新規参入するライバルメーカーが性能と価格面でミニキャブ・ミーブを凌駕するのは間違いない。

   一方で、ホンダは「航続距離は200キロを目標としており、価格はガソリン車と同等の100万円台からの設定とすることで、EVの普及を目指す」とコメントしている。航続距離や価格設定の目標は、トヨタ・ダイハツ・スズキ連合と同じだ。

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