【2024年卒就活生】就活本番! 6月1日、採用面接「解禁」で、学生の7割超がすでに内定もらう

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   来春卒業する大学生や大学院生を対象とした企業の採用選考が2023年6月1日、解禁された。この日、出勤時にリクルートスーツに身を包んだ学生らしき人を、なんとなく多く感じたのはそのためだったのかもしれない。

   いわゆる「就活ルール」では、会社説明会は大学3年生の3月以降、採用面接などの選考は4年生の6月以降を、それぞれ解禁日としている。ただ、強制力はなく、すでに採用活動を進めている企業は少なくなく、内定を得ている学生が多数いる。

   リクルート 就職みらい研究所(東京都千代田区)の「就職プロセス調査」によると、5月15日時点の就職内定率は、72.1%に達している。

多くの学生が、6月も就職活動を継続

   景気の回復基調や、慢性的になりつつある人手不足を背景に、企業は採用活動を前倒ししている。採用面接は6月1日の解禁だが、それ以前から面接を始めている企業は少なくないことがうかがえる。

   リクルート 就職みらい研究所が5月24日に発表した調査によると、採用面接解禁前の5月15日時点で、2024年卒の学生(大学院生除く)の内定率は72.1%で、高い水準で推移している。前年同月よりも、6.7ポイントも上昇。右肩上がりの傾向が続いており、企業の採用活動が早期化していることがうかがえる。

   栗田貴祥所長は、

「内定率を地域別でみると、『関東』『中部』『近畿』が7割を超えているが、『その他地域』は61.7%と差が見られる。
就職活動の実施率は58.0%で、前年同月から1.7ポイント減った。そのうち、内定取得者の就職活動の実施率は43.6%(同0.6ポイント増)と前年とほぼ同じ水準だった。就職内定率は前年より高い数値だが、前年と同じ程度の学生が就職活動を継続している様子がうかがえる」

   と指摘する。

   さらに、就活を継続している学生の活動終了と継続の意向を聞いたところ、全体では「今月中に就職活動を終了しようと思う」と答えた学生は14.4%、「来月中に就職活動を終了しようと思う」は34.4%、「来月以降も就職活動を継続しようと思う」は32.6%、「まだ決めていない/わからない」は18.5%だった。

   これを内定取得者でみると、「今月中に就職活動を終了しようと思う」と答えた学生は23.4%にとどまる。「来月中に就職活動を終了しようと思う」と答えた学生は45.5%、「来月以降も就職活動を継続しようと思う」が20.9%と、6割を超える学生が、6月も就職活動を継続する予定であることがわかった。「まだ決めていない/わからない」は10.2%だった。【図1参照】

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図1 内定取得者のうち、「今月中に就職活動を終了しようと思う」と答えた学生は23.4%だった(リクルート 就職みらい研究所調べ)

企業は前のめり? 採用試験、面接...学生の活動増える

   調査では、就職活動の具体的な取り組み状況についても聞いた。それによると、「エントリーシートなどの書類を提出した」と答えた学生は87.8%で最多。前年同月と比べて2.0ポイント増えた。

   また、「適性検査や筆記試験を受けた」が85.8%で、前年から1.8ポイント増。さらに「面接などの対面での選考を受けた」学生が74.3%で、前年から3.8ポイントも増えるなど、具体的な採用選考の段階を終えている学生もいた。

   「インターンシップに参加した」と答えた学生も、70.2%と前年から3.8ポイント増えている。【図2参照】

   コロナ禍の影響による行動制限が緩和されたことなどから、「対面」での選考が可能になってきたことも、企業の採用活動を積極化させているようだ。

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図2 5月15日までの各活動の実施状況(リクルート 就職みらい研究所調べ)
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