私は何を望んでいるんだろう?
あなたは、健康に気をつけて、生き生きとした毎日を過ごしていたとします。ある日、友人と食事をしているときに、友人が「自分の病気のこと」を話し出しました。きっと、あなたは話を聞いているうちに、居心地が悪く落ち着かない気分になっているはずです。
このような時、「ネガティブな感情が湧くのは、望んでいないことを友人が話しているから」ではありません。望みに反する思い込みをもっているときも、ネガティブな感情がそれを教えてくれます。友人との会話によって『病気になったらどうしよう』と心の奥で感じていた不安が、ただ単に引き出されたにすぎないのです。
ネガティブな感情は、本当の望みに反することを考えていたことを知らせてくれます。『このネガティブな感情が湧いたとき、何を考えていたんだろう』とか、『わたしは何を望んでいるんだろう』と自分に問いかけてみましょう。そのとき、『引き寄せたい望みと正反対のこと』に意識を向けていたことに気づくと思います。
・健康でいたい 願望←→不安 病気に罹患したくない
・独立をしたい 願望←→不安 失敗するのが怖い
・お金が欲しい 願望←→不安 お金のない生活をしたくない
多くの場合、「願望」ではなく、「不安」に焦点が当たりやすくなります。そして、ネガティブに焦点を合わせれば、ネガティブが引き寄せられます。いま、望まない経験をしているなら、望まない何かに意識が向けられていないかチェックしたほうがいいのです。
頑張って働いている人が、少ししか受け取れてないのに、たいして頑張っていない人のほうがたくさん得ているのはなぜ? 自分は高い学費をかけて学歴も得たのに、まったく割に合っていない。なぜ、努力は報われないのだろう。ほとんどの人が生きていくのに精一杯で、大金持ちになれる人がすごく少ないのはなぜ? 何か見落としているのか......。
「引き寄せの法則」は、これまでに多くの人の人生に示唆をあたえています。いまの生き方に迷っていたら読みたい一冊です。(尾藤克之)