アフターコロナで経営トップは「危機意識」...「新規事業」立ち上げ相談増える どうしたら事業のネタは見つかるか?(高城幸司)

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   最近は新規事業の立ち上げに向けた相談が舞い込む状況になってきました。

   私の本業は人事領域ですが、前職では事業開発支援のコンサルティング事業を統括する責任者でしたので、それなりの取り組み実績があります。

事業の堅実性が求められたこれまでとは「大転換」!

   そうしたご縁からお声がけをいただくのですが、産業構造的に閉塞感のある企業では高い危機意識で経営トップの号令のもと、1年に1つ以上は新規事業を立ち上げろとか、全社員が新規事業のアイディアを考えて、経営に提出すること...など、周囲が戸惑うくらいに新規事業のプランを求めているケースも出てきているようです。

   先日、取引先の製造業では創業以来、新規事業のプランを考えることなんてやったことのない会社でした。

   そんな会社の経営から連絡があり、社員が新規事業のプランを考えることの重要性を指導してほしい、とワークショップを行いました。対象は、部長クラスの30名。普段は現場を仕切る責任者が研修会場に介して、当方の講義を聞くことになりました。

   その後は、グループ分けして、新規事業のプランを考えることになりました。が、壇上からみえる参加者が「現場の仕事を任せてきたが、心配だ」「新規事業のプランを考えることなんて、自分には無理」といった不安と疑問を抱えているのをありありと感じました。

   同じような状況で社員に新規事業のプランを考えることが求められているケースは増えているように思います。別の会社ですが、新規事業のプランを社員が年に1つ考えて提出することになった会社の社員に取り組みに向き合う想いを聞いたところ、

「これまで、本業をしっかり行ってきた社員からすれば、どうしていいのかわからない。自分のやるべき仕事をしっかりやれば十分と指導されてきたので、ついていけない」

   といった嘆きを聞きました。

   この会社はコロナで業績が下降して、社員に堅実性を高く求めていました。いわゆる、自分の仕事をしっかり行い、収益を稼ぐ。経費は極力おさえることだけマネジメント受けていた、3年からの大転換です。

   ついていけないと嘆く社員の気持ちはわかる気がします。もし、みなさんが同じような状況に巻き込まれたらどうするべきでしょうか?

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
姉妹サイト