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門戸が拡大した医学部受験

   「週刊ダイヤモンド」(2023年5月27日号)の特集は、「今なら目指せる! 医学部&医者」。難関とされる医学部受験に変化が起こり、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)理系レベルまで門戸が拡大しているというのだ。

   これまでは、私立最難関の早稲田大学か慶応義塾大学の理系に合格できるレベルでないと、医学部には合格できないと考えられてきた。

   しかし、医学部上位層と下位層の差が開いてきたため、地方の国公立大学でも難易度下位であれば、河合塾の偏差値55(MARCH理系相当)あたりでも一般入試で狙えるようになったという。

   私立大でもMARCH理系レベルの狙い目としては、埼玉医科大学、金沢医科大学、川崎医科大学、獨協医科大学、聖マリアンナ医科大学、岩手医科大学、東京女子医科大学などを挙げている。

   私立大は安くても6年間で2000万円台と高額な学費がかかるが、さまざまな奨学金制度がある。たとえば、東京都足立区では最大3600万円の奨学金(返済不要)を支給する。そうした情報を集めるのも大切だという。

   私立医学部のお宝選抜制度も紹介している。

   1つは金沢医科大学の総合型選抜。1次試験は英語、数学、理科2科目、一般問題で、基本問題が解ければいいそうだ。2次は個人面接と自己推薦書。河合塾の偏差値が40台だった生徒が複数人合格しているという。卒業後に金沢医大が指定する病院で5年間の臨床研修をすることが出願の条件になっている。

   このほか、東邦大学の総合型選抜、東京女子医科大学の学校推薦型選抜が狙い目だという。

◆医者のキャリアの「新・勝ち組」ルート

   医学部を卒業し、晴れて医師になってもさまざまな序列があり、大変なようだ。

   パート2では、「医療ムラ」の権威と序列が崩壊してきたことを伝えている。内科系、外科系、産婦人科系、小児科系などが「メジャー科」、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、精神科、形成外科、整形外科などが「マイナー科」とされてきた。

   しかし、相対的にメジャー科の方が仕事はハードで、訴訟リスクも高く、医師の間でもワークライフバランスが重要視されるようになり、マイナー科の人気が高くなっているという。

   医者のキャリアの「新・勝ち組」ルートという記事も面白い。

   地位、収入、自由、やりがいの4つの要素から検証している。大学病院の勤務医、一般病院の勤務医、開業医、医師起業家、フリーランス医師など、医師のキャリアは多様化しているという。

   「格上」である大学医局などのブラック職場で耐え忍び、出世を目指すという従来の価値観が崩れてきたというのだ。

   東京大学医学部の卒業生の中には、卒業後に臨床医にすらならず、コンサルティング会社へ新卒入社する人も出てきたという。SNSの浸透で、自由な選択が医師にも広がってきたことは知っておいていいだろう。

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