「仕事量が多い」「研修が不十分」2年目社員、1年経ってわかった「入社後のギャップ」 給与はどう思う?

   新卒で入社して2年目(2022年入社)の社員に、入社後の感じた「ギャップ」を聞いたところ、「仕事量が多い」や「研修が不十分」などのマイナスなギャップを実感している人が約4割にのぼることが、リサーチデータマーケティングの「リサピー(R)」を運営するIDEATECH(東京都港区)の調査でわかった。2023年5月26日の発表。

   給与に関して、「低い」と感じている入社2年目の社員も4割以上にのぼった。

入社2年目、給与が「低い」と感じている社員は4割以上

   「2022年度新入社員の入社後ギャップに関する実態調査」は、2022年4月に新卒で入社した東京都内の会社員100人を対象に、IDEATECHが実施。企業の採用活動や、その後の定着の課題に頭を痛める人事担当者が少なくないなか、新卒2年目の社員の実態について把握することを目的とした。

   それによると、1年目を終えた新入社員の35.0%が、「マイナス面のギャップ」を感じていることがわかった。【図1参照】

   入社後のマイナスなギャップで、「仕事量が多い」と答えた人は42.9%、「研修が不十分である」とした人は37.1%だった。

図1 給与は4割以上が「入社後に低いと感じた」(リサピー(R)調べ)
図1 給与は4割以上が「入社後に低いと感じた」(リサピー(R)調べ)

   「あなたが現在実施している『研修及び業務内容』に関する、入社後のギャップについて教えてください」(n=100)と聞いたところ、「少しマイナス面でギャップを感じる」と答えた人が28.0%、「かなりマイナス面でギャップを感じる」人が7.0%。合わせて35%の人が「マイナス」面でギャップを感じていることがわかった。

   一方、「かなりプラス面でギャップを感じる」が8.0%、「少しプラス面でギャップを感じる」は13.0%で、「プラス」面でギャップを感じると答えた人は21.0%だった。具体的なギャップについては、「楽しくやりがいがある」や「裁量の幅が広い」などのプラス面のギャップがあった。

   「特にギャップは感じない」と答えた人は44.0%だった。【図2参照】

図2「マイナス」面でギャップを感じている人は35%(リサピー(R)調べ)
図2「マイナス」面でギャップを感じている人は35%(リサピー(R)調べ)

「マニュアル化されていない業務が多い」ギャップを感じる...

   さらに、問1で「マイナス面でギャップを感じる」と答えた人(n=35)に、「あなたが現在実施している研修及び業務内容について、入社後にマイナスなギャップを感じたことがあれば教えてください」(複数回答)と聞いたところ、「仕事量が多い」と答えた人は42.9%で最多だった。

   次いで、「研修が不十分である」と「マニュアル化されていない業務が多い」がともに37.1%。また、「指導してもらえる社員が少ない」と「情報が整理されていない」と答えた人が、それぞれ31.4%で、ここまでが3割を超えた。

   「やりがいが感じられない」が28.6%、「ムダな仕事が多い」が22.9%、「裁量の幅が広すぎる」と「指導者によって研修内容やレベルに差がある」がそれぞれ17.1%と続いた。

   「責任感が重い」と「研修や業務が属人化している」(いずれも11.4%)との回答もあった。【図3参照】

図3 あなたが現在実施している研修及び業務内容について、入社後にマイナスなギャップを感じたことがあれば教えてください(リサピー(R)調べ)
図3 あなたが現在実施している研修及び業務内容について、入社後にマイナスなギャップを感じたことがあれば教えてください(リサピー(R)調べ)

   次に、「あなたが勤める企業の『給与』に関する、入社後のギャップについて教えてください」(n=100)と聞いたところ、「やや低いと感じる」と答えた人が31.0%、「非常に低いと感じる」が11.0%と、「低い」と感じている人が42%にのぼる結果となった。

   一方、「非常に高いと感じる」と答えた人は3.1%、「やや高いと感じる」は14.0%だった。「特にギャップは感じない」と答えた人も、41.0%いた。【図4参照】

図4 入社後の給与ギャップ「低い」と感じている人が42%にのぼる(リサピー(R)調べ)
図4 入社後の給与ギャップ「低い」と感じている人が42%にのぼる(リサピー(R)調べ)

   なお、調査は2022年4月に企業へ新卒入社した社員(東京都内の会社員)を対象に、2023年5月11日?15日に実施した。有効回答者数は、100人。

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