外国為替市場 ルが上値を試す展開か 米国の債務上限問題が決着...ドル買い材料か
東京外国為替市場見通し(5月29日~6月2日)
ドル・円予想レンジ:1ドル=139円50銭~142円00銭
2023年5月26日(金)終値 1ドル=140円62銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが上値を試す展開か。
前週のドル円相場は、ドルが一時1ドル=140円台後半まで上昇した。米国連邦政府の債務上限問題で27日、バイデン米大統領とマッカーシー下院議長が法定上限を引き上げることで合意したことで、ドル買いに拍車がかかった。
6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での追加利上げ観測が強まったことも、ドル買い材料となった。
今週のドル円相場は、ドルが上値を試す展開となりそうだ。
最大の懸念材料だった米国連邦政府の債務上限問題が解決することで、ドルの強い売り材料はなくなった。そのうえ、6月の追加利上げ観測という日米金利差拡大によるドル買いが、ドルを押し上げることになりそうだ。
ただ、5月中旬からの一方的なドル高・円安は、かなりのスピードで進んできたことから、ドルの高値警戒感が強まっており、米国の経済指標などをきっかけに、利益確定のドル売りが強まる可能性もありそうだ。
◆国内外、今週発表予定の経済指標は?
経済指標は、国内では30日に4月完全失業率、4月有効求人倍率、31日に4月鉱工業生産、6月1日に1-3月期法人企業統計などの発表が予定されている。
海外では30日に米国の5月消費者信頼感指数、31日に中国の5月製造業PMI、米国の地区連銀経済報告(ベージュブック)、6月1日に中国の5月財新製造業PMI、米国の5月ADP全米雇用統計、米国の5月ISM製造業景気指数、2日に米国の5月雇用統計などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)