こんにちは、ブロックチェーン関連の技術やプロジェクトを調査しています、ブロックスタです! 当コラム【仮想通貨通信】では最先端のちょっととっつきづらかったりする情報をわかりやすくお伝えしていきます!
今回は2022年5月にリリースされ、1日で7000倍の価格上昇。その衝撃とともに、今、大きく注目を集めている仮想通貨「pepe(ペペ)」について紹介していきます。
ペペコインのロゴは、「ペペザフロッグ」というカエルのキャラクター
Pepeコインは、ミームコインと呼ばれるカテゴリーに属する仮想通貨のひとつ。ミームコインとは、インターネット上で流行した画像やキャラクターなどをモチーフにしたコインのことで、日本語で言うと「おふざけコイン」といったところでしょうか。
Pepeコインは、「ペペザフロッグ」というカエルのキャラクターをロゴにしています。Pepeコインはなんの使い道もないただのおふざけコイン、仮想通貨界の企画書であるホワイトペーパーも存在しません。
しかし、2023年4月に登場して以来、わずか1日で7000倍以上に急騰したことで、話題になりました。
1万円の投資が、一夜にして7000万円なんてすごい世界ですよね。
Pepeコインは現在、仮想通貨価額トレッキングサイトの「CoinMarketCap(コインマーケットキャップ)」のランキングで、57位にランクされており、時価総額は約135億円です。
ゼロから生まれたコインがここまで急激に価値を持つようになるとは誰も想像しなかったでしょうが、なかには数万円の投資で5億円もの利益を上げたという投資家も。
それでは、pepeコインがなぜここまで注目を集めたのか、そしてpepeコインの特徴について解説していきます。
pepeコインは、「BRC-20」という規格のトークン
pepeコインは、言い換えるなら、「ビットコインのブロックチェーン上で流通する仮想通貨」です。
これまでビットコインのブロックチェーンではBTC(ビットコイン)しかやりとりすることはできませんでした。
ところが、「BRC-20」という規格の誕生によって、ビットコインをブロックチェーン上で流通させることが可能になりました。
ちなみに、イーサリアムブロックチェーンの場合はすでに、ドルに連動する「ステーブルコイン」や以前の記事で紹介した「FCRコイン」など、さまざまな「トークン」が発行されていましたね。
イメージとしてはこれと同じで、ビットコインのブロックチェーンを活用したバージョンが誕生した、と考えていただけると、イメージしやすいかと思います。
◆関連記事
仮想通貨による資金調達で話題の「フィナンシェトークン」...今回のIEOに参加すると、利益は見込めるのかどうか?【仮想通貨通信vol.5】
しかし、詳しい方はこのような疑問を持つのではないでしょうか。
「送金に特化したビットコインブロックチェーンは、イーサリアムのようにトークン発行できないんじゃない?」と。
そうなんです。で、その課題を解決する技術こそが、「BRC-20」という技術です。
BRC20という技術は、以下のような技術の組み合わせで構成されています。
BRC-20を構成する技術
ordinals:ビットコインに番号を付ける技術
Inscription:ビットコインの取引にデータを埋め込む技術
ちょっと何を言っているのか、よくわからないかもしれませんね。なので、いったんは、なんだか難しそうな技術の組み合わせで構成されている、ということを理解してもらえれば十分です。
でも、この連載は「難しい技術的な内容をもっとわかりやすく」をモットーにしていますから、もう少しわかりやすく説明していきましょう!
「BRC-20」はサトシ1枚1枚に、背番号をつける技術
ビットコインはよく「コイン」という名前に惑わされ、1枚1枚取引されているのではなかろうか、と考える人がいます。
しかし実は、BTCという取引単位の下には、サトシ(sat)と呼ばれる単位が存在します。
例えるなら、1「万円」という取引単位の元に、1「円」という単位が存在するようなものですね。
もっとも、1回1回取引するたびに400万円もの資金が必要だとしたら、使い物にならないので、当然のことといえば当然かもしれません。
1BTCは、1億サトシと設定されています。現在のレートから考えると、1サトシ=0.04円ということとなります(2023年5月現在)。
今回紹介している「BRC-20」というビットコイン上で仮想通貨を発行する規格を例えていうなら、1円玉に「コインの名前などの情報が記入されている状態」といったところでしょう。
ただし、1円玉に勝手に枚数を記載したりすることはできません。
また、記入された1円玉が何枚存在するのかは、ビットコインのブロックチェーンによって証明・確認することができます。そして、この記入された情報を元に、各々の保有数や発行数などを管理して、送金などのやりとりをします。
イメージ図を描くならば、このようなものでしょうか(下の図参照)。さまざまなデータの記入されたサトシを転送することで、やりとり(送金)します。
以上が、pepeコインに搭載されている「BRC-20」という技術規格の解説です。
さて、技術の先進性から注目され1日で7000倍もの上昇をしてきたpepeコインですが、pepeコインの次に上昇する仮想通貨はないのでしょうか。
次なるpepeの候補については<1日で7000倍の価格上昇!?衝撃の仮想通貨「ペペコイン」ってなんだ!【仮想通貨通信vol.12 後編】>で解説していきたいと思います。(ブロックスタ)