ビジネスパーソンにとって30代、40代は、上司もいて、部下もいて、あるいは周囲の活躍も気になって...という悩み多き世代ではないでしょうか。
当コラム「その仕事の悩み、こんなふうに考えてみよう。」では、キャリアや生活にまつわる悩みに、組織や人材開発、コーチングに詳しい「ひろ子ママ」が、アドバイスやエールをお送りしていきます。
◆きょうのお悩み
きょうはFさんが、こんな疑問を抱えていらっしゃいました。
部署異動や配置転換など働く環境が変わると、5月病になりやすいなどは聞きますが、私の場合、部署も業務も昨年から同じです。でも、「何となくやる気が起きない日」が続いています。季節的な原因もあると思いますが、みなさん、どう対処しているんでしょうかね。
寒暖差はストレスの原因に
5月病は職場環境の変化だけでなく、季節の変わり目である春の影響も受けるといいます。春はポカポカとした陽気で過ごしやすくなる季節ですが、一方で寒暖差が大きい季節です。日中は汗ばむくらいだったのに、夜は冷え込むってことも。1日の中での気温差が10度以上ある日もありますよね。
この寒暖差が身体にとってストレスになりやすく、自律神経を崩す原因になってしまうのです。Fさんのように職場環境の変化がなくて不調を感じる方は、寒暖差の影響を受けているかもしれません。梅雨の時期も身体は気圧の影響を受けやすいので、注意が必要です。
まわりの影響を受けやすいことも...
自分の職場環境には変化がなくても、まわりの人の変化を見ると焦りを感じることがあります。春は部署移動や転職など、新しいスタートを切る人も多いタイミング。気持ちを新たに仕事に取り組む人もいるでしょう。
でも、そのようなイキイキとした人たちを見ると、自分のやる気や仕事の効率などと比べてしまい、不安を感じやすくなってしまいます。Fさんもこういった影響もあるのかもしれないですね。
また、4月に掲げた目標をクリアしてしまった時、新年度のバタバタを乗り越えた時に、ふと目標を見失ったり、目標自体がなかったりすると、立ち止まってしまう原因になります。先が見えないことで不安になるのです。もしFさんが目標を見失っていたら、新たに目標設定をしてみましょう。
どのような不調が起こるのか? 未然に防ぐための対処法は?
体調や気持ちの不調は誰にでも起こりうることです。予防のためにも自分の不調に気づけるようにしておきましょう。
・やる気が出ない
・朝起きられない
・集中力がなくなる
・楽しめない
・食欲がない
・ネガティブな思考になる
・睡眠不足・眠れない
そして、少しでも不調を感じたら予防のためにも対処しておきましょう。
・睡眠をとる
寝る前にはスマホを見ないなど睡眠の質をあげましょう。
・運動する
体を動かすことは、精神的なストレスを緩和する効果があるとされています。運動の習慣がない人は1日15分でも歩いてみましょう。日光を浴びると体内リズムも整います。
・湯船につかる
自律神経を整えるには、ぬるめの湯船につかるのがおすすめです。
まわりの人の不調に気づいた時には?
同僚などの不調に気づいた時には、まわりからのサポートも効果的です。
・心配していることを伝える
頑張りすぎて顔色が悪い、体調が悪そうな人がいたら「普段よりも顔色が悪いので心配」など声をかけましょう。真面目な人、責任感が強い人ほど頑張りすぎてしまう傾向があるので、まわりの人からの声かけが有効です。
・ポジティブな言葉を投げかける
無理して頑張りすぎている人に対して、「休息」をすすめることもあると思いますが、伝え方によっては「自分が役に立たないから仕事を減らされた」とネガティブに捉えてしまう人もいます。
そこで、「成果を出すためには体調を整えるのも仕事の一つ。誰かが体調が悪い時にはまわりがサポートするから今週は残業なしで体調を整えることを優先して」などポジティブな言葉で伝えるのが効果的です。
ストレス社会の中で誰もが「五月病」にかかる可能性はあります。不調を感じたら無理しないで人に頼ったり、意識して休んだりすることも大事です。改善しない時には医療機関に相談してみましょう。(ひろ子ママ)