ビジネスパーソンの「転勤」意識...「良いイメージ」「悪いイメージ」の二極化へ 引っ越しの場合に「絶対に必要な支援」「あったら嬉しい支援」とは?

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転勤に対する意識調査はポジティブな人とネガティブな人で二極化の傾向 若い人ほどポジティブ?

(Indeed japanの作成)
(Indeed japanの作成)

   つぎに、転勤に対する意識調査を実施。20代から50代までの転勤に対するイメージは「どちらともいえない」が「45.4%」から「62.3%」で推移しており、多数派を占めている。

   一方で、良いイメージを持っている人は「18.2%」、悪いイメージを持っている人は「25.9%」と二極化が進んでいるようだ。

   年代別で見てみると、若い人ほど転勤に対して良いイメージをもっており、20代では「29.1%」(良いイメージ:6.5%、やや良いイメージ:22.6%)がポジティブにとらえているが、50代では「25.1%」(やや悪いイメージ:15.7%、悪いイメージ:9.4%)が悪いイメージをもっている。

   また、転勤経験者ほど、転勤に対するイメージがポジティブなようだ。

   引越しをともなう転勤経験者の「27.0%」が、全体より8.9ポイント高く、転勤に良いイメージを持っている。とくに、2020年4月以降に転勤した人に傾向が強く、41.3%(全体よりプラス23.1ポイント)が良いイメージを持っている。

   経験者が転勤をしてよかったと感じたことは、1位「通勤時間が減った」(21.2%)、2位「新しい環境で気分転換できた」(20.3%)、3位「良い経験を積むことができた」(18.2%)の順となっている。

(Indeed japanの作成)
(Indeed japanの作成)

   一方で、転勤者のライフステージと引越しのタイミングの問題もある。引越しを伴う転勤をしても良いタイミングを尋ねてみると、転勤をしても良いタイミングがある人のうち「入社して2~3年後」が「50.5%」で最多となり、次いで「子供が自立した後」が「40.4%」となった。

   今度は、引越しを伴う転勤をしたくないタイミングを尋ねたところ、「結婚直後」が「51.4%」で最多で、「子供が生まれる前」が「50.5%」という結果が出た。

(Indeed japanの作成)
(Indeed japanの作成)

   引き続き、直近の転勤について聞いた。遠方への転勤経験者のうち、「18.6%」が「リモート転勤」をしていることが明らかになった。このうち、「リモート転勤」経験者の「46.7%」は、転勤に対して良いイメージを持っている。

   企業の転勤に関する取り組みに対し、「61.0%」が「同意のない転勤を撤廃する制度」を、「55.0%」が「転居/引越しを伴う転勤のない人事制度」の導入を歓迎しているようだ。

   絶対に必要な支援は1位「引越し手当」(50.3%)、2位「転勤手当」(47.7%)。あったら嬉しい支援は1位「良い条件の住居」(19.1%)となった。

   こうした調査結果に対してIndeedエコノミストの青木雄介氏は以下のようにコメントしている。

「保険や営業、金融など従来転勤が多かった、あるいは、転勤があるイメージの強い職種において、「転勤なし」の訴求が顕著に増加していることが注目されます。職種内の人材獲得競争だけでなく職種間の競争もあり、求職者から転勤があるイメージを持たれることで選択されない状況を避けるべく、企業は転勤に対する取り組みを一層重視していると考えられます。
労働者側の転勤意向については、転勤を肯定的に捉える労働者と回避したい労働者で二極化の傾向が見られます。
転勤がない職場においては、「転勤がない」こと自体が、転勤を回避したい労働者にとって企業選びのポイントになっているため、求人内で言及することは引き続き有効であると考えられます。
転勤がありうる職場においては、転勤のメリットやその際の手当・福利厚生、あるいは制度(例:「同意のない転勤の廃止」など)について丁寧に情報伝達することが、労働者のエンゲージメントや求職者の関心を高める上で重要となってくるでしょう」
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