J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

繊細な人が向いている仕事・職場とは? 500人調査で判明...向いてる仕事、3位データ入力、2位製造業...では1位は?

   世の中には「怒りっぽい・短気な人」「せっかちな人」「マイペースな人」などいろんな人がいるが、「繊細な人」にあっている仕事とはどんなものがあるだろうか?

   ビズヒッツ(三重県鈴鹿市)が2023年5月15日に発表した「繊細な人に向いている仕事ランキング」男女500人アンケート調査によると、向いている職業には事務職や製造業、倉庫軽作業、ライター・校正など環境に左右されずに没頭できる仕事が挙がった。

  • 繊細な人を迎える多様性ある職場とは?(写真はイメージです)
    繊細な人を迎える多様性ある職場とは?(写真はイメージです)
  • 繊細な人を迎える多様性ある職場とは?(写真はイメージです)

「共感力が高い人」「物事を深く考える」人は他者の感情に気を付けよう

   この調査は2023年3月12日から23日までの間、ご自身がHSP(繊細さん)だという自覚のある人500人(女性391人男性109人)から有効回答を得た。なお、回答者の年代は10代(0.6%)、20代(21.6%)、30代(42.4%)、40代(24.4%)、50代(9.0%)、60代以上(2.0%)となっている。

   HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは、生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」という意味で、HSPは環境や性格などの後天的なものではなく、先天的な気質とされる。

(ビズヒッツの作成)
(ビズヒッツの作成)

   はじめに、繊細な性格の人が職場でつらい時はどんなときかを聞いた。すると、1位は「職場の雰囲気が悪いとき」(30.0%)で最多だった。以下、「周囲の目が気になり考えすぎるとき」(21.2%)、「コミュニケーションが必要なとき」(10.2%)、「同僚と馴染めないとき」(8.8%)、「光・音・においが気になる」(8.0%)という順になった。

   1位の意見を見てみると、

誰かが怒鳴っていたり機嫌が悪かったりするとき、自分のせいでなくとも居心地の悪さを感じる(34歳・女性)
上司や同僚の機嫌が悪いときや、愚痴を聞く機会が多い職場はつらかったです(40歳・女性)
グループで仕事をする際、私以外の者が仕事の進め方で激しく衝突する場面に居るとつらいと感じる(56歳・男性)

   といった意見が上がっている。

   ビズヒッツでは

「上司・同僚との関わりによってつらさを感じているという回答が多くランクイン。『共感力の高さ』『物事を深く考える』など、HSPの特徴が反映されたランキングとなりました。
繊細で共感力が高い人は、他人の感情に影響されやすいといわれます。そのため自分が怒られているわけではないのに、怒られている同僚と同じように悲しんでしまうことも。 『雰囲気の悪い職場』や『ネガティブな感情を露骨に表現する人がいる職場』だと、疲労がたまりやすくなってしまうでしょう」

   と指摘している。

(ビズヒッツの作成)
(ビズヒッツの作成)

   つぎに、繊細な性格が原因となって職場で支障が出たことがあるかと尋ねたところ、77.2%の人が「ある」と回答した。支障の内容は「周りを気にしすぎて、仕事がうまく進められない」などがある。

繊細な人に向いている職業 作業に一人没頭できる仕事の傾向

kaisha_20230521182840.png
(ビズヒッツの作成)

   引き続き、繊細な性格の人に向いている仕事を聞いてみると、1位は105票で「事務職」、2位は75票で製造業、3位は58票で「データ入力」、4位は49票で「ライター・校正」、5位は42票でクリエイティブ系という順位になった。

   「作業に没頭できる仕事」や「環境の変化が少ない仕事」が多くランクインしているようだ。

   1位の事務職の自由回答を見てみると、

経理事務。毎月決まったルーティーンをこなすだけだから。ある程度自分のペースで仕事をこなせるのも、向いているポイントだと思います(39歳・女性)
書類のチェック作業など。ミスのないよう、くまなくチェックできるから(55歳・男性)

   という意見が上がった。

   2位の製造業には、

化粧品メーカーのライン作業。アイメイクブラシなど細かい化粧品小物を製造するには、繊細さや手先の器用さが求められるから(36歳・女性)
アパレル商品の検品作業。細かな点に気づくので他人のミスを指摘できるし、ミス指摘の際も「書類への記入」「メールでの報告」なので、気持ちがラク(44歳・女性)

   3位のデータ入力には

人に惑わされず黙々と作業でき、繊細さが活かせる仕事だからです(34歳・男性)
細かい部分が気になる気質は、一人で黙々と作業をするのに向いている(45歳・男性)

   といった声が上がっていた。

   最後にビズヒッツでは以下のように総括する。

「HSP(繊細さん)は、上司や同僚・顧客とのコミュニケーションで疲弊してしまうことが多い一方で、細部に気づき相手の気持ちに寄り添った対応ができます。
苦手なことを避けつつ特性を活かせる仕事としては、『ルーティンワークメインの事務』『製造業』『倉庫軽作業』などが挙げられました。製造・倉庫ワークは単発の仕事も多いので、まずはお試しとして単発で働いてみるのもいいですね。
また通勤電車や職場の音や臭いが苦手な人は、在宅ワークを探してみるのもおすすめ。『ライター』『イラストレーター』『IT系エンジニア』など、繊細な方に向いている職種には、在宅ワーク案件が豊富なものも多いです」