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保護者ウケのいい就職先ランキング 大手メーカー&航空運輸が上昇!安定の1位2位は?

   父母と祖父母にウケのいい企業とは――。

   与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター(東京都中央区)が2023年5月17日に発表した父母・祖父母が考える「お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業」のランキングをみてみると、1位と2位には昔から人気のあるあの職業が並んだ。

   このほか、大手メーカーや総合商社、コロナ明けの情勢から航空運輸会社がランキングを伸ばすなど、親心があふれる結果が明らかになった。

  • 子供の将来に期待!(写真はイメージです)
    子供の将来に期待!(写真はイメージです)
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4位アップル&パナソニック、3位トヨタ自動車、1位と2位は安定的なあの職業

(リスクモンスターの作成)
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   さっそくランキングを見てみると、1位は地方公務員(回答率16.3%、前回2位)となった。以下、2位は国家公務員(回答率15.3%、前回1位)、3位はトヨタ自動車(回答率9.1%、前回3位)、4位は同率でアップル・Apple(回答率5.0%、前回5位)とパナソニック(回答率5.0%、前回7位)、6位は日本航空・JAL(回答率4.3%、前回30位)、7位は全日本空輸・ANA(回答率4.1%、前回15位)、8位は3社同率で伊藤忠商事(回答率4.0%、前回11位)、NTTドコモ(回答率4.0%、前回13位)、任天堂(回答率4.0%、前回8位)という結果になった。

   トップ20にランクインした業種としては、製造業が10社(トヨタ自動車、アップル、パナソニック、任天堂、サントリー、ソニー、本田技研工業・ホンダ、花王、資生堂、キヤノン)と最も多い結果となった。次いで、総合商社(伊藤忠商事、三菱商事、三井物産)が3社ランクインしている。

   前回調査と比較すると、1位の地方公務員と2位の国家公務員は順位が逆転しているものの、公務員への人気は高い。

   ランキングが大きく変動した企業には日本航空・JALが30位から6位、本田技研工業・ホンダが40位から13位、NTTデータが47位から19位、キヤノンが65位から19位と大幅なランクアップが目立った。

   一方で、GAFAMなどのランキングを見てみると、グーグルが4位から15位に、アマゾンが9位から40位に、日本マイクロソフトが13位から30位にと大幅に順位を下げている。

   トップ100のランキングは以下のようになった。(下図参照)

(リスクモンスターの作成)
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男子はグローバルに活躍するメーカー、女子は化粧品などの生活関連企業人気

(リスクモンスターの作成)
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   続いて、子に勤めてほしい企業と、孫に勤めてほしい企業を分けて集計してみると、子どもに就職してほしい1位は国家公務員、2位は地方公務員、3位はトヨタ自動車となった。孫の企業では1位地方公務員、2位国家公務員、3位はトヨタ自動車という結果が出た。

   同社の分析によると

「公務員を選択対象に加えた第5回調査以来、『国家公務員』、『地方公務員』、『トヨタ自動車』は子・孫の両方で常にトップ3にランクインしており、安定した人気を有しています。
また、子に勤めてほしい企業においては、『任天堂』や『オリエンタルランド』など、子どもが好きな製品・サービスを扱う企業が上位にランクインし、孫に勤めてほしい企業では、『東日本旅客鉄道(JR東日本)』、『東海旅客鉄道(JR東海)』の鉄道業2社が上位にランクインしました。
外資系企業として人気のGAFAMのうち、『グーグル(Google)』、『アップル(Apple)』、『日本マイクロソフト』は、子に勤めてほしい企業として人気がうかがえますが、孫に勤めてほしい企業における上位ランクインは『アップル(Apple)』のみとなっており、傾向にやや違いがみられる結果となっています」

   としている。

(リスクモンスターの作成)
(リスクモンスターの作成)

   つぎに男女別の集計を見てみると、男女のトップ3は「国家公務員」「地方公務員」「トヨタ自動車」が占めた。

   男子に勤めてほしい企業は、「パナソニック」、「キーエンス」、「日本マイクロソフト」、「大塚製薬」、「三菱重工」、「デンソー」などメーカーが目立つ。

   女子の子・孫に勤めてほしい企業は、「花王」、「イオン」、「タニタ」など、生活関連商品を扱う企業のランクインが目立つ結果になった。

(リスクモンスターの作成)
(リスクモンスターの作成)
(リスクモンスターの作成)
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   さらに、子どもや孫が働く企業のイメージや期待する働き方のランキングを見てみると、全体ランキングでは「経営が安定している」(回答率56.1%)、「過重労働・ハラスメントがない」(同43.1%)、「やりがいがある」(同41.8%)の順となり、前回調査と同様の結果となった。

   また、子・孫に期待する働き方を調査したところ、「趣味・特技を生かした活躍」(回答率47.3%)、「グローバル展開する企業での活躍」(同31.6%)、「業歴の長い企業で企業の歴史を学んでほしい」(同31.4%)となった。

   詳しく見てみると、「グローバル展開する企業での活躍」は孫や男子で高くなっており、他方「企業に属せずフリーランスとして自由に勤務」や「新進気鋭のベンチャー企業で活躍」は低順位となっており、フリーランスやベンチャーが敬遠される結果となっている。

   同社では総括として以下のようにコメントしている。

「本調査の企業ランキングや期待する働き方の結果からは、父母・祖父母は、経営の「安定性」を最も重視しながらも、お子さん・お孫さん自身の「趣味嗜好」に沿う仕事や、「グローバルな活躍」ができる企業への就職を希望していることがうかがえます。
就職活動中の大学生を対象とした「第9回 就職したい企業・業種ランキング(リスクモンスター調べ)」と比較しても、父母・祖父母が望む就職先と就活生本人が望む就職先には、多少の差がみられるものの、そのどちらにも名を連ねる企業は多く、双方が思い描く理想の就職先に大きな隔たりはないと考えられます。
お子さん・お孫さんが真剣に就職活動に取り組み、納得できる就職先を見つけることができれば、結果としてそれが親や祖父母の望む就職先といえるのではないでしょうか」

   なお、この調査は2023年4月7日に全国の未成年の子(男女)を持つ20歳から69歳までの個人にインターネット調査し、800件の有効回答を得た。