メガバンク、23年3月期は好決算 米銀破たんも何のその? 不安なのは「傲慢」経営の果ての客離れか

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メガバンクの好決算は「お客を後回し」にしたから?

   優秀な人材が減ることは、中期的には「現場力」の弱体化が懸念される状況だ。

   つまり、しわ寄せは、「お客」にくる。すでに支店はジワジワと閉鎖され、キャッシュカード(現金)が使えるキャッシュポイントであるATMコーナーも共同化などで減っている。

   「預金者は支店に行ってサービスを受けられる」という、当たり前だった光景は様変わりした。

   その一方で、預金金利がほぼゼロなのに、振り込みや現金の引き出し、時間外などの手数料はドンドン値上げする。好決算の背景にある利益水準の上昇は、こうした手数料収入のアップが貢献したからでもある。

   さらには、インターネットによるサービスの手数料を安くすることで利用を誘導することで、自社でかかるコストを下げると同時に、ネットが「使えない」お客、預金だけのお客を排除する。

   メガバンクの好決算は、いわば利用者を「後回し」にした結果からに過ぎないといえるのかもしれない。人的対応を求めるような、手間のかかるお客は「規模の小さな、システム投資が遅れぎみの地域金融機関へ」といわんばかりの姿勢も見え隠れしている。

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