文章生成AIの活用で「コストを削減」「売り上げに貢献」
どんな技術で成り立っているかを詳しく解説している。学習の仕組みを知ると、より理解が深まるだろう。
ここでは、第4章「ビジネス活用の事例とポテンシャル」について、紹介しよう。
まず、文章生成AIの活用は多くの分野で可能だとしている。大きく分けて、「コストを削減する」「売り上げに貢献する」という2つの観点で説明している。
コスト削減は、非常にシンプルで、これまで外注していた業務にAIを活用することで外注費を削減するというものだ。
たとえば、SNSの運用やブログ記事の制作といった業務について、今まではディレクターが外部のスタッフ数人に発注して進めていたものを、ディレクター1人だけで賄えるようになるかもしれないという。
売り上げへの貢献という点では、たとえば営業担当者がお客さんからのメールに返信する場合を想定している。
過去に出したメールの文章のテイストや内容をAIに学習させることで、メールソフトを開くと返信の下書きがすでにできあがっているようにすれば、その後の作業が楽になる。結果的に、多くのお客さんとコミュニケーションが取れるようになり、売上向上につながる可能性がある。
そのほかに企画書や提案資料、プレスリリースなども、最初にAIで大まかなものを作って手直しする形を取ることで、ゼロから自分で作る場合に比べて生産性が向上するはずだ。
古川さんは、こうした日常業務の効率化にAIを活用しないと企業として生き残るのが難しい時代になっていくかもしれない、と見ている。