切迫感増す「人口減少」問題...50年後には31%減少、8000万人台推計の衝撃(鷲尾香一)

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死亡者数...2040年には166万5000人まで増加してピークとなる見込み

   さて、自然増減のもう一つの要素である死亡者数と死亡率はどのように推移するのか。

   死亡者数は2022年の153万2000人から2040年の166万5000人まで増加してピークを迎え、その後は減少に転じて、2070年には152万1000人にまで減少する。

   2040年の死亡者数が最も多くなるのは、第1次ベビーブームである団塊の世代と第2次ベビーブームが、65歳以上の高齢者として重なる次期にあたるためだ。

   一方、死亡率(1000人あたりの死亡者数)は2022年に12.3%から上昇を続け、2070年には17.5%まで上昇する。死亡者数が2040年にピークを迎えても、死亡率が上昇を続けるのは、高齢者の比率の上昇が続くだめだ。(グラフ3)

   このように、少子化の進展と多死社会の到来により、日本の人口の自然増減は減少の道をスピードアップして進むことになる。次回は高齢化の姿を取り上げる。【第2回につづく】

鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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