EVシフトは今まさに転換点を迎えている
EV時代の到来に、自動車メーカーの経営幹部は2030年までにEVへの支出は61%増加し、販売シェアは40%になると、同レポートは予測する。
また、2030年までに内燃機関(ICE=ガソリンなどを燃焼させて発生したガスを用いて機械を動かす仕組み)車への支出は半減し、2041年までにその販売が終了するだろうとしている。
調査データをみると、持続可能な移動手段の未来像として、EVへの移行は十分なペースで進んでいるようだ。
IBVによると、経営幹部の多くは、EVは企業戦略の中で重要な地位を占めていると考えており、「現在、EVは戦略的領域ではない」と回答した経営幹部は1501人中わずか4人に過ぎなかった。
さらに注目すべきは、今後数年のうちにEVへの投資額がICE車への投資額を上回るという予測だ。【図1参照】
2030年までに、EVへの投資額は現在より61%増加し、ICE車への投資額は半分になると見込まれている。
IBVは、「もっと驚くべきは、2041年以降に内燃機関車の販売を想定している幹部は皆無で、62%が2035年ごろまでにICE車の販売はすべて終了するだろうと予測していることだ」と指摘する。
ところが、自動車業界の野心的な2030年のEV販売目標(欧米や中国では、販売台数のおよそ50%から80%)を、実際に達成可能だと考える幹部は44%に過ぎないという。