残業代の割増制度の認知度は4割 「給与増のためには残業増もやむを得ない」の声も
最後に、中小企業で働く人の「月60時間を超える残業代の割増率が50%に引き上げ」されることを知っているかと、どう思うかを質問した。
その結果、「内容も含めてよく知っている」(9%)と「概要だけ知っている」(30%)を合わせて、4割程度の人が「知っている」と回答した。
引き上げについては、「とても良いと思う」(47%)と「良いと思う」(33%)を合わせた「80%」の人が好感を示した。
かたや、「良くないと思う」(8%)と「とても良くないと思う」(1%)を合わせた「9%」の人はあまりよく思っていないようだ。
それぞれのコメントを拾い上げてみると、好感を示した人は、
・規定ができれば、遵守しなければいけないし、60時間未満におさえるよう企業側も対策してくれれば、より働きやすくなると感じました。(25歳男性)
・大手企業は以前から対応していたと思うので、統一されるのはいいことだと思う。(32歳女性)
・企業としては生産性を上げるチャンスだといえるし、従業員側としては、手取りアップかワークライフバランスを重視するか、見直すきっかけになると思う。(44歳男性)
という意見が上がった。
他方で、
・賃金が上がるなら多少の残業は我慢すべきという、残業の常在化に拍車をかけてしまいかねないような危ない雰囲気を感じる。(27歳女性)
・残業代を稼ごうとして、わざと非効率な仕事の進め方をしてしまう人が出てくる可能性があるから。(33歳女性)
・無理にでも定時内で仕事を終わらせようという動きになると、業種によっては提供するサービスや商品の質が低下してしまうのではないか。(42歳男性)
など、さまざまな意見があることがわかる。