心地よい場所からゴーアウトして、人生を変えよう!

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エネルギーになるのは、「ごきげん」という楽観主義

   さらには、「コンフォートゾーンにいてもリスクはある」と指摘する。

   日本は世界の環境変化に気づかず、「失われた30年」が起こり、さらに失われ続けようとしている。

   ビジネスの現場で企業をけん引する立場の40代後半から50代前半の人たちは、自分たちがゴーアウトしなければならないことをわかっているのに、なんとか逃げ切れるだろうと考えているため、ゴーアウトしない、と批判している。

   せめて、企業に残っている間にできるだけT型人材の探索の部分を広げるよう、副業や兼業をするなど、自分を教育することを提唱している。

   そのエネルギーになるのは、「ごきげん」という楽観主義だそうだ。機嫌よく生きることで、ポジティブ戦略の人との出会いがあり、そこから「何か」が生まれる、と書いている。

   第3章では、「思い込みの外に飛び出す」こと。つまり、常識にとらわれないことを勧めている。1つの科に教授は1人というのが日本の医学部の常識だが、米国では複数いることも珍しくないそうだ。坪田さんは2年がかりで説得し、准教授の教授昇格を認めてもらった。

   そのおかげでイノベーションに注ぐ力が増え、MBAに通うこともできたという。自身が日本では異端であることを認識しながら、「世界においては中心的な考え方をしているかもしれない」と自負する。

   第4章では、「業界の外に飛び出す」ことにふれている。専門分野を拡張し掛け合わせることでチャンスは広がるという。

   坪田さんは、レーシックのクリニックを開き、男性も女性も若々しくなることを感じた。見た目だけではなく、実際に目の大きさがコンタクトレンズをしている人より平均で0.9ミリ大きくなっていることがわかり、米国の医学誌に論文を出した。

   このことからアンチエイジングの学問を知り、眼科からアンチエイジングや企業経営などの違う領域に飛び出すことができたという。

   必要なのはイノベーティヴな自分教育という坪田さんの基本は、年間200冊の読書で、ほとんどがノンフィクションだ。さらに英語で書かれた一次情報となる原著論文だ。そうしたインプットの後に、アウトプットすることで、さらにインプットに質が高まるという。

   ゴーアウトするのに「早すぎることも遅すぎることもない」という言葉が背中を押してくれるだろう。(渡辺淳悦)

「GO OUT 飛び出す人だけが成功する時代」
坪田一男著
ディスカヴァー・トゥエンティワン
1760円(税込)

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