大学での研究成果はどれくらい「収入」に結びつくのか? 特許件数、特許権収入、知的財産権収入が多い大学ランキング(鷲尾香一)

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特許権実施等の収入1位は「京大」...2位「東大」を3億円以上上回る

   特許件数では東大が1位となったが、特許権実施等の収入で1位となったのは京都大学の8億8877万円だ。2位には東京大学の5億5770万円が入ったが、京都大学は東京大学を3億円以上上回る収入を上げている。(表2)

   収入が1億円を超えたのは、7位の神戸大学の1億1718万円までで、20位の札幌医科大学になると2822万円にまで減少する。

   上位10位までで9位までは国立大学が占めており、10位に私立大学の慶應義塾大学が入った。上位20位まででは、国立大学は14校、私立大学は慶應義塾大学、日本大学、北里大学、同志社大学の4校が入り、公立大学として名古屋市立大学と札幌医科大学の2校が入っている。

   特許件数、特許権収入では、上位20位までで東京大学、京都大学などの国立大学が多くを占めたが、研究者1人当たりの特許権実施等の収入額では、様相は大きく変わる。

   1位は京都大学の16万4000円。10万円を超えているのは同大学だけで、2位の大阪大学の7万8000円の2倍以上となっている。(表3)

   10位以内には国立大学が8校入っているが、6位には私立大学の千葉工業大学が入り、7位には大学共同利用機関法人である情報・システム研究機構が入っている。

   20位以内では、国立大学は11校で、私立大学は千葉工業大学のほか、11位に光産業創成大学院大学、14位に同志社大学、17位に北里大学、20位に京都看護大学と5校が、公立大学では名古屋工業大学のほか、12位に北陸先端科学技術大学院大学、15位に豊橋技術科学大学が入っている。また、大学共同利用機関法人として情報・システム研究機構のほか、20位に自然科学研究機構が入るなど、千差万別だ。

鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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