もし会議の進行が脱線してしまったら?
会議で困ることのひとつに、「脱線」がある。このような場合、迷惑だと思いつつも、なかなか指摘できないものだ。当事者が気づいていないと、さらに悲惨な結果を招いてしまう。
「ある中小企業の営業会議の会話です。営業マンA『新商品がないから、マンネリだよな。だから売上がいまいちなんだ』、営業マンB『売上と言われても新商品がないからな』、営業マンC『A社の新商品はかなり斬新だよな』、営業マンD『○○店で見てきましたよ。キャンペーン中でした』。そこで口をはさむ社員がいました」(沖本さん)
「2年目新人E『あの~先輩...すみません。売り上げ目標達成のために、全員か各自の目標達成できる策を具体的に決める会議ではないのでしょうか?』。このケースでは、Eさんのおかげで会議が軌道修正できましたが、これは軌道修正する人がいたからできたことです。実際には脱線したらなかなか軌道修正はできません」(同)
気がつかないうちに、話が脱線することはよくある。このような場合は、テーマごとに時間を設定して、音が鳴るようにしているといいだろう。また、発言内容を全て記録するという決まり事をつくれば効果的だ。
本書には会議を活用した組織変革方法が紹介されている。お金のかからない組織改革に興味のある方には参考になるだろう。(尾藤克之)