長く働きたいのは、リスキリング・研修制度しっかりした会社!...大企業62.3%、中小企業47.8% 「スキルアップできる環境」「モチベーション」がポイントに

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   いまや重要な経営課題とも言われる、リスキリングの推進。では、リスキリングや研修制度を積極的に活用したい従業員はどのくらいいるのだろうか?

   転職サービスを提供するミイダス株式会社(東京都港区)は2023年4月25日、「リスキリング・研修制度」に関する大企業・中小企業社員の比較調査を行った。

   それによると、勤務先のリスキリング・教育・研修制度が重要とした大企業社員は「58.6%」に上り、中小企業社員でも「44.7%」と過半数に近い数字だが、微妙な差が出る結果となった。

   また、リスキリングや研修を活用したい理由を見てみると、大企業社員では「キャリアアップにつなげたいから」、「自分の市場価値を高めたいから」という理由が上がる。その一方、中小企業社員からは「自分のスキルに自信がないから」という理由が上位に入るなど、ここでも大企業社員と中小企業社員の意識の違いが見える結果となった。

  • 研修制度や学び直しに興味ありますか?(写真はイメージです)
    研修制度や学び直しに興味ありますか?(写真はイメージです)
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リスキリングを受けてみたいビジネスパーソン、大企業・中小企業ともに過半数近くに!

   この調査は、2023年3月29日から30日の間、従業員数1000人以上の大企業の社員316人と従業員数100人未満の中小企業の社員312人の合計628人を対象に調査するもの。

(ミイダスの作成)
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   はじめの質問では、転職先や勤務先を選ぶときに、リスキリングや教育、研修制度の有無は重要なポイントになるか調査した。大企業社員では「非常にそう思う」が「17.1%」、「ややそう思う」が「41.5%」となり、「58.6%」がリスキリングや研修が重要だと回答した。中小企業社員でも「非常にそう思う」が「10.4%」、「ややそう思う」が「34.3%」となり、合計「44.7%」の割合が大切だと答えた。

   大企業社員と中小企業社員では、13.9ポイントの意識の開きがあることがわかる。

(ミイダスの作成)
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   つぎに、その理由について尋ねてみると、大企業の社員も中小企業の社員も、「自身の成長が期待できる環境だと感じるから」(大企業56.1%/中小企業45.3%)、「従業員の成長を支援している企業だと思うから」(大企業47.6%/中小企業50.4%)、「企業全体として成長していきそうだと思うから」(大企業35.1%/中小企業29.5%)が上位を占めた。

(ミイダスの作成)
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   続いて、「就業先にリスキリング・教育・研修制度があることは、あなたにとって、その企業で長く働きたいという考えに繋がりますか」と聞いてみると、大企業社員では「非常にそう思う」が「15.8%」、「ややそう思う」が「46.5%」で合わせて「62.3%」がポジティブな回答だった。

   一方、中小企業社員では「非常にそう思う」が「11.9%」、「ややそう思う」が「35.9%」の合計「47.8%」が肯定的な回答を示した。

(ミイダスの作成)
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   それぞれの肯定的な回答をした人にその理由を尋ねると、大企業社員は「長期的なスキルアップが期待できそうだから」(64.0%)、「成長し続けられる環境だと思うから」(45.7%)、「仕事に対するモチベーションを維持できそうだから」(42.1%)が主な理由だった。

   中小企業社員では「長期的なスキルアップが期待できそうだから」(65.8%)、「成長し続けられる環境だと思うから」(53.0%)、「社員を大切にしている会社だと感じるから」(38.9%)が主な回答となった。

(ミイダスの作成)
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   引き続き、「あなたは、就業先にリスキリング・教育・研修制度があれば、活用したいと思いますか」と質問。大企業社員は「非常にそう思う」が「19.9%」、「ややそう思う」が「46.2%」、中小企業社員は「非常にそう思う」が「15.0%」、「ややそう思う」が「41.7%」という結果になった。

(ミイダスの作成)
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   また、「非常にそう思う」「ややそう思う」と答えた人にその理由を尋ねてみると、大企業社員では「キャリアアップにつなげたいから」(53.6%)、「仕事の幅を広げたいから」(50.7%)、「自分の市場価値を高めたいから」(42.6%)という自身のキャリア形成のために制度を利用したいという意欲が感じられた。

   一方、中小企業社員では「キャリアアップにつなげたいから」(49.7%)が1位で、2位は「仕事の幅を広げたいから」(49.7%)、3位は「現状のスキルに自信がないから」(44.6%)という結果になった。

興味のある研修内容「ビジネス講座」「業務効率化/問題解決」 「プログラミング」にも高い関心が

(ミイダスの作成)
(ミイダスの作成)

   リスキリング・教育・研修の形態についても質問している。その結果、最も人気のスタイルは「(好きな時間に学習できる)eラーニング形式」が、両方で4割以上。また、「オンラインでリアルタイムに講師が話す形式」は大企業社員で「27.3%」、中小企業社員で「26.6%」、「対面形式」は大企業社員で「22.0%」、中小企業社員で「27.7%」という結果になった。

(ミイダスの作成)
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   さらに、リスキリング・教育・研修制度の講座で興味のあるものを聞いてみると、「ビジネス講座」(大企業59.8%/中小企業62.1%)、「業務効率化/問題解決」(大企業47.8%/中小企業44.1%)、「プログラミング」(大企業26.3%/中小企業28.2%)、「営業スキル」(大企業24.9%/中小企業26.0%)が主な回答となった。

   こうした調査結果に対して同社では、総括として以下のコメントを残している。

「大企業社員・中小企業社員ともに、転職活動など勤務先を選定する際には、『自身の成長が期待できる環境なのか』や『従業員の成長を支援している企業なのか』といった理由から、『リスキリング・研修制度』の有無が重要ポイントであることがわかりました。
また、『リスキリング・研修制度』があることは、その企業で長く働き続けたいという考えにも繋がっていることがわかりました」
「今回の調査では、『キャリアアップにつなげたい』や『仕事の幅をひろげたい』といった理由から、多くの社員が就業先に『リスキング・研修制度』があれば活用したいと考えていることがわかりました。
特に、大企業ではたらく社員にこの傾向が強く出ているため、今後大手出身の社員を迎え入れたいと考えている中小企業は『リスキング・教育・研修制度』を導入することが有効になるのではないでしょうか」
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