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高騰ののち、暴落!?右往左往する「イーサリアム」 そこには、ハッキングの影響が?!【仮想通貨通信vol.10】

   こんにちは、ブロックチェーン関連の技術やプロジェクトを調査しています、ブロックスタです! 当コラム【仮想通貨通信】では最先端のちょっととっつきづらかったりする情報をわかりやすくお伝えして行きます!

   今回はイーサリアムの価格下落についてお話しします。仮想通貨初心者の方にもわかりやすく説明できるよう、下落の原因ついて、わかりやすく解説していきたいと思います。

直近のイーサリアムの値動き、どうだったか?

   イーサリアム(ETH)の直近の値動きを解説すると、4月半ばにかけて急上昇、そして、4月19日から数日間にかけて10%程度の大きな下落を見せました。

   実に4月9日の安値である1830ドルも割り込んでいます。

   また、暗号資産市場全体も下落しており、イーサリアムほどの下落ではないものの、ビットコイン(BTC)も同様に価格が下がっています。

   市場暴落の背景には、いくつかの要因が考えられます。主な要因としては、以下の3つが挙げられるでしょう。

1. シャンハイアップデート後の売り圧力
2. 金利上昇などの景気動向
3. ハッキング

   1つめと2つめの要因に関しては、正直、「いつもの市場変動の一環」かもしれません。

   また、ハッキングも仮想通貨界隈では半年に1度くらいの頻度で発生していて、もう慣れてしまった方もいらっしゃるかもしれません。

   しかし、今回のハッキング事件の恐ろしい点は、現時点では具体的な手法は不明だという点です。

   それではもう少し詳しい内容と、どのように被害から、自分の資産を守ればよいのか解説していきます。

大規模かつ広範囲に被害が広がったハッキング事件、なぜ起きた?

   今回の「事件」の詳細を述べていきましょう。今回発生したハッキング事件では、正体不明のハッカーが個人のウォレット(仮想通貨を管理する財布)に不正にアクセスし、資産を盗み出す、という事態が発生しました。

   これまでさまざまなサービスがハッキングされたり、コンピュータウイルスに罹ったりと、局所的にハッキング被害に遭う事例はありました。

   ところが、今回のように大規模、かつ広範囲に被害が広がったことは稀です。

   今回のハッキング被害者には、多くのDeFi(分散型の金融システム)を利用していたり、仮想通貨に特化した「Brave(ブレイブ)ブラウザ」で「MetaMask(メタマスク)」(というソフトウェアウォレット)を使用している古参の方などが多い、そんな共通点が浮かびあがっているようです。

   しかも、まだまだ攻撃手法の解明が済んでいないため、該当する方は特に注意が必要かもしれません。

ハッキング被害から、自分の資産を守るには?

   現状で考えられる対策としては、以下の2つの対策があります。

・Braveブラウザの使用をいったん停止する
・仮想通貨取引所に資産を移す

   こちらは、どちらか1つやればよい、というものではなく、リスクを減らすためにはどちらも実施した方がよい対策でしょう。

   もっとも、もちろんbraveブラウザから重要な情報が漏れたり、セキュリティの穴があったという証拠はありません。しかし、今回のハッキング被害者が、仮想通貨に特化したブラウザ「Brave」のユーザーに集中していたことなどを考えると、いったん取りやめた方がよいのかもしれません。

   また、今回の事態への対策として、当面は資産をオンライン上に置いておくのではなく、信頼できる国内の仮想通貨取引所に資産を移動することがオススメです。

   国内の仮想通貨取引所は、顧客から預かっている資産以上の資金を保有することが国によって定められていますので、万が一のことがあっても顧客は守られます。

   よくも悪くも、これまでに手痛いハッキングの被害にあってきて苦い体験をしてきた国内の取引所です。だからこそ、セキュリティ的にも万全の体制をとっていますし、規制によってしっかりと保護されています。

   もちろん、取引所に動かす際にはセルフGox(自分の過失で仮想通貨資産を失うこと、引き出せなくなること)のリスクもありますから、冷静に行動してくださいね!

◆まとめ

   今回はイーサリアムの価格変動と、その原因について紹介しました。

   今回のように、仮想通貨市場はまだまだ新しい市場のため、よいニュース悪いニュース、さまざまな情報が飛び交います。

   そんな中で、冷静な判断をもって適切な対策を取り入れることが、成功へのカギとなります。

   今回の市場暴落やハッキング事件をきっかけに、自分の資産管理やセキュリティ対策を見直してみてはいかがでしょう。(ブロックスタ)