非対面型の働き方を経験したからこそ、対面の大切さを実感
また、新型コロナウイルス感染症が5類に移行することで「職場環境や働き方がさらに変化した」と答えた人(n=102)に、「その変化をどう感じているか」聞いたところ、「良い」と答えた人は18.6%、「どちらかといえば良い」が44.1%で、合わせて62.7%が「良い」と答えていた。過半数が5類移行による変化を前向きに捉えているようだ。
「どちらかといえば、悪い」と答えた人は26.5%、「悪い」は10.8%だった。
5類への移行による変化を「良い」と感じる理由では、
「対面で話せる良さがあるため」(20代女性、事務)
「コミュニケーションがとりやすくなるため」(40代男性、コンサルタント)
「対面でのコミュニケーションのほうが、心の距離を縮めやすいから」(30代男性、運輸交通)
「直接顔を会わせて話をするということは意外と必要なことだと感じたため」(30代男性、製造)
「仕事がスムーズに進むようになったため」(40代男性、教育研究)
など、対面でのコミュニケーションを重要視する意見が多くあった。
ワークポートは、
「非対面型の働き方を経験したからこそ、対面の大切さを実感するような声も散見され、コロナ禍をきっかけに働くうえでの価値観の変化や再認識につながったケースも少なくなさそうです」
とみている。
次に、「コロナ禍は自身の転職やキャリア形成に影響を与えていると感じるか」との問い(n=408)に、「良い影響を与えた」と答えた人は24.0%、「悪い影響を与えた」とする人は26.2%だった。合わせて50.2%の人が、コロナ禍で良くも悪くも「キャリアへの影響を受けた」と感じていることがわかった。「特に影響はない」は49.8%だった。
「具体的にどんな影響があったか」を聞いたところ、「良い影響」と回答した人からは、
「リモート勤務が増加したことにより、プライベートな時間が増えた」(30代男性、管理)
「キャリアについて見直す時間ができた」(40代男性、営業)
「自分のやりたいことや目標が明確になった」(40代女性、管理)
「地元へ戻って仕事をしようと決意できた」(20代女性、事務)
「子育てと仕事が両立しやすい環境となった」(30代男性、企画マーケティング)
など、自分のために使える時間やキャリアと向き合うきっかけができたとの意見が多くあがった。
一方で、「悪い影響」と回答した人からは、
「転職活動がしづらくなった」(30代女性、事務)
「会社の業績悪化によって転職を余儀なくされた」(40代男性、営業)
「将来を見据えたキャリア形成に歯止めがかかった感じがする」(40代女性、管理)
「業務内容が減った(役員の来客、外出)ため、スキルが身につく機会が減った」(20代女性、秘書)
「海外の良いキャリアをギブアップして家族を選ぶしかなかった」(40代男性、機械系エンジニア)
などの退職を余儀なくされたり長期就業の機会を逸したり、転職活動が困難になったという声が多く寄せられた。