「お返事下さい!」とスタッフがやきもき やっぱりヘンリー王子が注目の的
数か月前から地元メディアを中心に、「戴冠式に誰が招待されるのか」という報道が活気づいていましたが、ダントツで注目を集めたのは王室を離脱したヘンリー王子夫妻の動向でした。
暴露本の出版などで、英王室との関係が悪化しているとされるヘンリー王子夫妻。そもそも招待されるのか、招待されても出席するのか、それとも断るのかと、連日のように憶測記事がメディアを賑わせていました。
予想に反して(?)夫妻に招待状が送られましたが、なかなか返事が届かないことから王室関係者は相当やきもきしていたようです。締切直後の様子を、英タブロイド紙は次のように伝えていました。
Royal insiders are still 'none the wiser' as to whether Harry and Meghan plan to come to the Coronation, despite the deadline for RSVPs closing last week
(先週、RSVPの期限が過ぎたにもかかわらず、ヘンリー王子とメーガン妃が戴冠式に出席するかどうかについてまだ全くわからないと、王室関係者が明かした:デイリー・メール)
none the wiser:まったく分からない
「RSVP」は、フランス語の「R?pondez s'il vous pla?t」の略語で、「お返事ください」という意味です。招待状に記載される決まり文句ですが、2023年4月3日の締切を過ぎても、ヘンリー王子夫妻から返答がなかった、という事実に驚かされます。
式典までカウントダウンの状況でヘンリー王子夫妻の出席が明らかでなかったことから、出席するVIPの座席や車、セキュリティなどの詳細を決めることができずに、主催者が困り果てていた、とデイリー・メールは伝えています。
結局、メーガン妃は米国に残り、ヘンリー王子だけが参加するという「お返事」になったようですが、もはや王室メンバーでない王子はバッキンガム宮殿のバルコニーに立つことが許されず、「トンボ帰り」をすると報じられています。
各国ロイヤルファミリーの他にも、米国のジル・バイデン大統領夫人など、世界中からセレブが集まる戴冠式。ロンドンのヒースロー空港や欧州の交通機関でストが予定されるなど、戴冠式への影響が懸念されていますが、英国民やメディアが追うのはヘンリー王子の一挙手一投足であることは間違いありません。
おそらく秋篠宮ご夫妻にとっては、平穏な「初の英国訪問」になるのではないでしょうか。
それでは、「今週のニュースな英語」は「RSVP」(お返事下さい)を使った表現を紹介します。ビジネスの場面でもよく使う定型表現で「アール・エス・ヴィー・ピー」と読みますが、動詞としても使われます。
Please RSVP by 3, 4, 2023
(2023年の4月3日までにお返事下さい)
Please RSVP by Friday
(金曜日までにお返事下さい)
Harry and Meghan still haven't RSVPed to the king's coronation
(ヘンリー王子とメーガン妃は、国王の戴冠式にまだ出欠の返事をしていない)
ちなみに、なぜ天皇陛下ご夫妻ではなく秋篠宮ご夫妻が戴冠式に参列されるのか、その理由を、話題のチャットGPTにたずねたところ、「秋篠宮陛下がチャールズ国王の戴冠式に出席するかどうかは何も発表されておらず、また具体的な理由も分かりません」という身もふたもない返事が返ってきました。もちろん、質問した時点でご夫妻の参列は発表されていましたが...。チャットGPTは、皇室情報にはあまり強くないようです。(井津川倫子)