AIコンサル事業のフロー収益を、ストック収益につなげる
リッジアイは、AI/DXソリューションを提供する「カスタムAIソリューション事業」の単一セグメントですが、ソリューションの形態は以下の3つのサービスとなっています。
「AI活用コンサルティング・AI開発」は、AI/DX戦略を策定し、データ・AIアセスメントや要件定義を経てPoC(実証実験)やAI開発、システム連携までを行うサービスです。さまざまな種類の情報を利用して高度な判断を行う「マルチモーダルAI」をコア技術とする点が特徴とのことです。
「AIライセンス提供」は、上記コンサル/開発を終えたシステムや機械学習基盤を運用・保守し、事業拡大に向けて活用する際のライセンスを提供するサービスです。フロー収益である「AI活用コンサルティング・AI開発」に対し、「AIライセンス提供」はストック収益となります。
「人工衛星AI解析」は、衛星解析AIを強みに、データの取り扱いに専門的なノウハウが必要な人工衛星データのAI解析サービスとのことです。
2022年7月期のセグメント別販売高は、「AI活用コンサルティング・AI開発」が8億9500万円で全体の92.4%を占めており、「人工衛星AI解析」が4441万円、「AIライセンス提供」が2907万円でした。
2023年7月期第2四半期末時点では、「AI活用コンサルティング・AI開発」は3億7463万円と順調で、加えて「人工衛星AI解析」が5123万円とすでに前期末実績を超えています。「AIライセンス提供」は1110万円でした。
リッジアイの顧客企業は、現状では大手製造業が多いとのこと。外部販売の主な取引相手は、2022年7月期は三菱商事が4億8545万円で全体の約半分を占め、次いで荏原環境プラントが1億7265万円で13.2%、バルカーが4600万円で4.7%でした。
なお、荏原環境プラントは、荏原製作所(東証プライム)の子会社として環境プラント事業を担っている会社。前述の通り、「ごみ識別AIを搭載した自動クレーンシステム」を共同開発しています。バルカー(同)は、工業用シール製品などを製造販売する産業用素材製品メーカー。2021年に新規事業開発において資本業務提携を締結しています。