「マーケティング・経営企画」と「営業」が、「出世の鬼」になる理由
【図表5】で、同じ対立構図を使って職種別で比較してみると、出世欲の有無は業種より職種の影響を強く受けることが一目瞭然だ。
「マーケティング・経営企画」の「出世意欲」がダントツに高く、それに「営業」が続く。この2つでツートップ状態だが、「クリエイティブ職」が極端なほど低いことが目立つ。ほとんど「無欲」といっていいほどだ。
「マーケティング・経営企画」は経営に参画している人が含まれるため、出世欲も高いことが考えられる。また、「営業」は、頑張り次第で収入が増える仕事だから、「出世=収入増」の意識が高いのかもしれない。
調査を行ったアスマークの担当者はこうコメントしている。
「今回は、業種・職種に着目しながら、転職意識、出世への意識を比較してみましたが、業種や職種で仕事意識の違いがあることが分かりました。会社を選ぶ際には、その会社の特徴だけでなく、業種・職種も重要な選択ですし、仕事内容の得意・不得意や、好き・嫌いは働くことに対する意識にも大きく影響を及ぼすと思います。
会社に長く勤めてもらうためには、個人がその業種・職種で働きたい理由・仕事の価値観などもみたうえで、その人の仕事意識に合った環境を提供できるか検討し、ミスマッチがないように採用判断することが重要だと考えられます」
調査は2022年11月22日~25日、全国の22~56歳の正社員男女1200人を対象に、インターネットでアンケートを行なった。(福田和郎)